現在開催中の男子テニスツアー「イタリア国際」(5月10日~21日/イタリア・ローマ/クレーコート/ATP1000)は現地5月13日にシングルス2回戦を実施。第2シードのカルロス・アルカラス(スペイン/世界ランク2位)が同郷のアルベルト・ラモス-ビノラス(同72位)を6-4、6-1のストレートで下し、同大会初出場で3回戦進出を決めた。またアルカラスはこの試合に予定通り出場を果たしたことにより、大会終了後に更新される世界ランキングで約1か月半ぶりとなる1位返り咲きが確定した。
昨年9月の全米オープンで悲願の四大大会初制覇を成し遂げ、同時に史上最年少となる19歳での世界1位をマークしたアルカラス。ところが昨シーズン終盤からは度重なるケガに悩まされ、今年1月末には約5か月間守ってきた1位の座から陥落。3月のBNPパリバ・オープン(ATP1000)でマスターズ3勝目を飾って再び首位に立ったものの、翌週にディフェンディングチャンピオンとして出場したマイアミ・オープン(ATP1000)における準決勝敗退でポイントを減らし、再び2位に後退していた。
それでも20歳のニューヒーローはランキングに一喜一憂することなく愚直にプレーを続けてきた。マイアミ・オープン閉幕後から1位につけていたノバク・ジョコビッチ(セルビア)が欧州クレーシーズンに入ってから右ヒジのケガで苦戦を強いられる傍ら、アルカラスはバルセロナ・オープン(ATP500)とマドリード・オープン(ATP1000)の母国開催の2大会で立て続けにタイトルを防衛。今週のローマ初戦で無事プレーできれば1位返り咲きが確定するというところまで来ていた。
そんななかで臨んだこの日の同胞対決では、連戦の疲れからかアルカラスが試合開始直後の第1ゲームでブレークを献上する苦しいスタートに。それでも徐々に落ち着きを取り戻して第4ゲームでブレークバックに成功すると、第10ゲームでも値千金のブレークを果たして1セットアップとする。
第2セットでは勢いに乗るアルカラスが相手に1ゲームしか与えない完璧なプレーを披露し、1時間26分で試合を締めくくった。
“1位復帰戦”を見事勝利で飾るとともに、公式戦での連勝記録を12に伸ばしたアルカラスは、試合後のオンコートインタビューで初めにプレー内容を振り返り、「簡単じゃなかったよ。彼(ラモス-ビノラス)は、特にクレーコートでは本当にタフな相手だ」とコメント。また悪天候で試合開始が遅れたことを踏まえ、「早く自分のプレーを適応させなければならなかったし、コンディションも簡単ではなかった」と続けた。
最後には「自分のパフォーマンスには本当に満足しているし、次のラウンドでプレーできることを本当にうれしく思っている」と喜びの言葉を残したアルカラス。3回戦ではイリ・レヘチュカ(チェコ/39位)と予選勝者のファビアン・マロジャン(ハンガリー/135位)による2回戦の勝者と対戦する。殊勲の3大会連続優勝へ向けてこのまま突っ走ってほしい。
文●中村光佑
【連続写真】アルカラスの動かされても力強く返球したフォアハンド
昨年9月の全米オープンで悲願の四大大会初制覇を成し遂げ、同時に史上最年少となる19歳での世界1位をマークしたアルカラス。ところが昨シーズン終盤からは度重なるケガに悩まされ、今年1月末には約5か月間守ってきた1位の座から陥落。3月のBNPパリバ・オープン(ATP1000)でマスターズ3勝目を飾って再び首位に立ったものの、翌週にディフェンディングチャンピオンとして出場したマイアミ・オープン(ATP1000)における準決勝敗退でポイントを減らし、再び2位に後退していた。
それでも20歳のニューヒーローはランキングに一喜一憂することなく愚直にプレーを続けてきた。マイアミ・オープン閉幕後から1位につけていたノバク・ジョコビッチ(セルビア)が欧州クレーシーズンに入ってから右ヒジのケガで苦戦を強いられる傍ら、アルカラスはバルセロナ・オープン(ATP500)とマドリード・オープン(ATP1000)の母国開催の2大会で立て続けにタイトルを防衛。今週のローマ初戦で無事プレーできれば1位返り咲きが確定するというところまで来ていた。
そんななかで臨んだこの日の同胞対決では、連戦の疲れからかアルカラスが試合開始直後の第1ゲームでブレークを献上する苦しいスタートに。それでも徐々に落ち着きを取り戻して第4ゲームでブレークバックに成功すると、第10ゲームでも値千金のブレークを果たして1セットアップとする。
第2セットでは勢いに乗るアルカラスが相手に1ゲームしか与えない完璧なプレーを披露し、1時間26分で試合を締めくくった。
“1位復帰戦”を見事勝利で飾るとともに、公式戦での連勝記録を12に伸ばしたアルカラスは、試合後のオンコートインタビューで初めにプレー内容を振り返り、「簡単じゃなかったよ。彼(ラモス-ビノラス)は、特にクレーコートでは本当にタフな相手だ」とコメント。また悪天候で試合開始が遅れたことを踏まえ、「早く自分のプレーを適応させなければならなかったし、コンディションも簡単ではなかった」と続けた。
最後には「自分のパフォーマンスには本当に満足しているし、次のラウンドでプレーできることを本当にうれしく思っている」と喜びの言葉を残したアルカラス。3回戦ではイリ・レヘチュカ(チェコ/39位)と予選勝者のファビアン・マロジャン(ハンガリー/135位)による2回戦の勝者と対戦する。殊勲の3大会連続優勝へ向けてこのまま突っ走ってほしい。
文●中村光佑
【連続写真】アルカラスの動かされても力強く返球したフォアハンド
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