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錦織圭がプエルトリコで1年8カ月ぶりの実戦へ!元世界4位の復帰に向けATPでは特集記事も掲載<SMASH>

中村光佑

2023.06.11

下部大会とはいえ実に1年8カ月ぶりとなる実戦復帰が間近に迫ってきた錦織に対して多くのテニスファンが注目している。(C)Getty Images

 現地時間6月9日、男子テニスツアーを統括するATP(男子プロテニス協会)はまもなく開幕する下部大会「カリビアン・オープン」(6月12日~18日/プエルトリコ・パルマス・デル・マル/ハードコート/ATPチャレンジャー)で約1年8カ月ぶりに復帰する元世界ランク4位の錦織圭(33歳)の特集記事を掲載した。

 2021年10月に出場した「BNPパリバ・オープン」(ATP1000)のシングルス2回戦以来、度重なるケガで約1年半にわたってツアーを離れていた錦織。昨年には「引退も頭をよぎった」と明かしていたほどだったが、「またコートに立ちたい」という思いを胸に、不屈の精神で手術やリハビリなど幾多の苦難を乗り越えてきた。

 今年に入ってからはSNSを通じて度々ヒッティングの映像を公開するなど順調な回復ぶりをアピールしてきた中、4月末には「チャレンジャー大会で再スタートを切る」と正式に発表。先月下旬に予定していたリトルロック・チャレンジャー(アメリカ・リトルロック/ハードコート)での復帰は「まだ時期的に早すぎる」という理由で延期したものの、その後も錦織は着々と練習を積み重ねてきた。
 
 そして錦織は現地6月9日に更新した自身のツイッターおよびインスタグラムで、コーチのマックス・ミルニー氏とフィジカルトレーナーの坂井忠晴氏とともに米フロリダの空港で撮影した写真を添え、「興奮しています!プエルトリコに向かっている途中です!」と投稿。同投稿には歓喜の声が殺到し、いいね!の数も15,000件を突破した。それだけ多くのファンが日本の大エースのカムバックを首を長くして待っていたということだろう。

 なおATPは特集記事にて上記の錦織のSNS投稿に言及し、「昨年に股関節の内視鏡手術を受けた元世界4位は、2021年10月以来の大会出場となるカリビアン・オープンに向かっていることをツイッターで発表した」と報じている。

 また同記事ではこれまでに錦織が残してきた主な功績を以下のように紹介した。

「33歳の錦織は、ツアータイトルを12度獲得している。2014年に、日本のスターは全米オープンでファイナリストとなり、その2年後に錦織はリオ五輪で銅メダルを獲得した。彼は、通算431勝211敗という成績を残している」

 キャリアで最長となる600日以上もの離脱期間を経て、ようやく実戦のコートに帰ってくる錦織。すでに開催地のプエルトリコには到着しており、現地10日に更新したSNSでは大会会場で調整をする様子を動画で公開している。復帰戦では待ちに待ったカムバックの喜びを思う存分プレーで表現してくれることを期待したい。

文●中村光佑

【PHOTO】休養中の錦織がイベントでフェデラーと夢の共演した際の様子!!