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デ杯ファイナルズのディレクターに引退間近のロペスが就任!「最高の大会にすることに全力を注ぐ」と意欲<SMASH>

スマッシュ編集部

2023.06.15

デビスカップに特別な思い入れを持つロペスが、ファイナルズのディレクターを務める。引退後も彼の姿を見る機会は多くなりそうだ。(C)Getty Images

 今年の男子テニス国別対抗戦「デビスカップ」は2月のファイナル予選を終えて、秋以降に行なわれる「ファイナルズ」の出場16カ国が出揃った。ファイナルズは2段階に分かれており、まず9月12日~17日に4都市でグループステージを開催。そして11月21日~26日にかけて8カ国によるノックアウトステージがスペイン・マラガで行なわれる。

 そのファイナルズのトーナメントディレクターに、まもなく現役を引退するフェリシアーノ・ロペス(スペイン/41歳)を任命したことを主催のITF(国際テニス連盟)が発表した。グループステージとノックアウトステージの双方の運営をロペスが指揮することになる。

 ロペスは世界ランキング自己最高12位で、ツアー通算7勝を誇り、グランドスラムではウインブルドンで3度、全米オープンで1度、ベスト8入りしている攻撃的プレーヤー。デビスカップでも活躍し、2003年にスペイン代表にデビューして以降、08年、09年、11年、19年と4度の母国の優勝に貢献している。

 大役を任されたロペスは、「大変光栄なことであり、私を任命してくれたITFに感謝します」と述べたうえで、以下のように今の心境を明かした。

「この大会でのプレーには特別な思い出があるので、開催する上で主導的な役割を担えることを大変うれしく思います。アスリートにとって、国を代表することはキャリアの頂点に立つことです。この大会に出場した全ての選手にとって、それがどれほど重要なものであるか、わかってもらえると思います」
 
「トーナメントディレクターとして、私はこの大会の最近の成功を基に、世界中の選手とサポーターのために最高の大会にすることに全力を注ぎます。開始が待ち遠しい」

 ロペスは現役としてプレーするかたわら、19年からATPマスターズシリーズの「マドリード・オープン」のトーナメントディレクターを務めている。その経験も今回の人選の拠り所となったようだ。

 ITFのデビッド・ハガティ会長は「彼が大会にとって大きな財産となることは間違いありません。彼はデビスカップのレジェンドであり、この大会が持つ情熱、エンターテイメント、そして国を代表することへの誇りというものを全て体現している」と称賛。そして「近年はトーナメントディレクターとしての才能も発揮しており、それがこの段階で彼を招聘した理由です」と述べている。

 ロペスは6月25日に開幕する「マヨルカ選手権」(スペイン・マヨルカ/芝コート/ATP250)にワイルドカードで出場することが確定している。また本人によればその翌週の「ウインブルドン」(7月3日~16日/イギリス・ロンドン/芝コート/グランドスラム)にもワイルドカードを申請しており、場合によってはダブルスの出場も視野に入れている。その芝シリーズをもって「お別れをしたい」という心づもりだ。

構成●スマッシュ編集部

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