現在開催中の男子テニスツアーの下部大会「カリビアン・オープン」(6月12日~18日/プエルトリコ・パルマス・デル・マル/ハードコート/ATPチャレンジャー75)で約1年8カ月ぶりの復帰戦に臨んでいる元世界ランク4位の錦織圭(33歳)が、現地15日に行なわれたシングルス2回戦に登場。第7シードで世界258位のミッチェル・クルーガー(アメリカ)を4-6、6-3、6-2の逆転で下し、ベスト8進出を決めた。
2021年の「BNPパリバ・オープン」(ATP1000)2回戦以来となる実戦となった現地13日の1回戦では、世界333位のクリスチャン・ランモ(アメリカ)を6-2、6-4のストレートで撃破し、見事復帰戦を白星で飾った錦織。この日の復帰2戦目は一転して苦戦を強いられるも、やはり“逆転の錦織”は健在だった。
「序盤は硬さもあってリズムがつかめなかった」と振り返った通り、立ち上がりの錦織はとりわけフォアハンドのミスが重なるとともにチャンスボールを決めきれない場面が目立った。第1、第3ゲームでブレークを許した錦織は、第4ゲームで1つブレークを返すも、以降はクルーガーのサービスゲームを破ることができずに第1セットを落としてしまう。
それでも第2セットに入ってからは、錦織が持ち前の冷静なプレーを見せて一気に流れをたぐり寄せる。巧みなドロップショットや鋭いバックハンドのアングルショットなどを交えてポイントを量産し、相手の度重なるミスにも助けられて2度のブレークに成功。このリードをしっかりと守り切ってセットオールに持ち込む。
勝負のファイナルセットは錦織の独壇場となる。安定感のあるストロークで主導権を握り、第1ゲームから4ゲーム連取に成功。自身は1度もブレークを許すことなく2時間19分の熱戦をものにした。
復帰後初となるフルセットマッチを勝ち切った日本のエースは、試合後のWOWOWのインタビューで「1回戦の相手よりはしぶとかった」としつつも、「(復活を目指すうえで)こういうタフな試合は必要だから、勝ててよかった」と喜びを語った。
ベスト4入りを懸け、準々決勝では世界254位のアダム・ウォルトン(オーストラリア)と対戦する錦織。「四大大会準決勝が終わったのかな、というくらいの信じられない疲れはきている」と明かしただけに体力面は心配されるが、次戦もどんなパフォーマンスを見せてくれるのか期待したい。
文●中村光佑
【連続写真】スイング中に時間のズレを調節する、錦織圭のジャックナイフ
2021年の「BNPパリバ・オープン」(ATP1000)2回戦以来となる実戦となった現地13日の1回戦では、世界333位のクリスチャン・ランモ(アメリカ)を6-2、6-4のストレートで撃破し、見事復帰戦を白星で飾った錦織。この日の復帰2戦目は一転して苦戦を強いられるも、やはり“逆転の錦織”は健在だった。
「序盤は硬さもあってリズムがつかめなかった」と振り返った通り、立ち上がりの錦織はとりわけフォアハンドのミスが重なるとともにチャンスボールを決めきれない場面が目立った。第1、第3ゲームでブレークを許した錦織は、第4ゲームで1つブレークを返すも、以降はクルーガーのサービスゲームを破ることができずに第1セットを落としてしまう。
それでも第2セットに入ってからは、錦織が持ち前の冷静なプレーを見せて一気に流れをたぐり寄せる。巧みなドロップショットや鋭いバックハンドのアングルショットなどを交えてポイントを量産し、相手の度重なるミスにも助けられて2度のブレークに成功。このリードをしっかりと守り切ってセットオールに持ち込む。
勝負のファイナルセットは錦織の独壇場となる。安定感のあるストロークで主導権を握り、第1ゲームから4ゲーム連取に成功。自身は1度もブレークを許すことなく2時間19分の熱戦をものにした。
復帰後初となるフルセットマッチを勝ち切った日本のエースは、試合後のWOWOWのインタビューで「1回戦の相手よりはしぶとかった」としつつも、「(復活を目指すうえで)こういうタフな試合は必要だから、勝ててよかった」と喜びを語った。
ベスト4入りを懸け、準々決勝では世界254位のアダム・ウォルトン(オーストラリア)と対戦する錦織。「四大大会準決勝が終わったのかな、というくらいの信じられない疲れはきている」と明かしただけに体力面は心配されるが、次戦もどんなパフォーマンスを見せてくれるのか期待したい。
文●中村光佑
【連続写真】スイング中に時間のズレを調節する、錦織圭のジャックナイフ