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ウインブルドン前哨戦で8強進出のアルカラス!「フェデラーやマリーを参考にレベルアップを図りたい」と成長誓う<SMASH>

中村光佑

2023.06.23

芝コートでの経験が浅いアルカラスはウインブルドン本番を前に歴代のスペシャリストを参考にしていることを明かした。(C)Getty Images

 現在開催中の男子テニスツアー「シンチ選手権」(6月19日~25日/イギリス・ロンドン/芝コート/ATP500)でシングルスベスト8に進出した世界ランキング2位のカルロス・アルカラス(スペイン)が、2回戦後のインタビューに回答。約2週間後の開幕を控えるテニス四大大会「ウインブルドン」(7月3日~16日/イギリス・ロンドン/芝コート)に向けて「プレーの質を上げていきたい」と語った。

 今週のシンチ選手権で芝シーズン初戦を迎えた20歳のアルカラス。芝のサーフェスはまだまだ経験が浅いこともあり、現地6月20日に行なわれたアーサー・リンダークネッシュ(フランス/83位)との1回戦は、4-6、7-5、7-6(3)の逆転で辛勝。苦戦を強いられながらも何とか2回戦に駒を進めていた。

 現地22日の2回戦では同年代のイリ・レヘチュカ(チェコ/36位/21歳)と対戦。この日のアルカラスは1回戦とは打って変わって序盤から主導権を握り、試合を通して3度のブレークに成功。6-2、6-3のストレートで快勝し、準々決勝進出を決めた。

 試合後のインタビューでアルカラスは「素晴らしいプレーができて本当に満足している」と素直に喜びを表現。全仏オープン準決勝では現世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)と対戦した際に全身ケイレンに見舞われたことでコンディションが心配されていたが、「調子は良いし、特に心配はしていない」と好調ぶりをアピールした。
 
 実は以前アルカラスは「ぜひとも優勝したい四大大会」に140年以上もの長い歴史と伝統を誇るウインブルドンを挙げていた。だが芝のコートはとりわけフットワークが難しく、アルカラス自身もハードやクレーコートよりは「適応するのに時間がかかる」と考えている。

 それでも20歳の若獅子は誰もが憧れるテニスの聖地で頂点に立つべく日々研究に勤しんでいると言う。中でもウインブルドンで史上最多8度の優勝を誇るロジャー・フェデラー(スイス/元1位/昨年9月引退)や同大会で2度のタイトルを獲得しているアンディ・マリー(イギリス/元1位/現38位)のプレーを参考にしていきたいと明かした。

「僕は芝コートにおけるベストプレーヤーや素晴らしい動きをする選手に敬意を表したい。その中でもフェデラーとマリーは最高の選手だと思う。だから彼らのようになりたい。2人が芝のコートでやっていることと同じようなことを、自分のプレーにも取り入れようと思っている。フットワークにもっと集中する必要がある。クレーやハードでやっているようなスライディングはできないからね」

 そのうえで「ウインブルドンに向けてレベルアップを図りたい」とコメントしたアルカラス。その言葉通り芝コートでのプレーに磨きをかけていけるか、ファンからも注目が集まる。

文●中村光佑

【画像】アルカラスら全仏オープン2023で奮闘した男子選手たちの厳選写真!
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【動画】ウインブルドン前哨戦のシンチ選手権で8強入りしたアルカラスの試合ハイライト

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