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「不適切な笑み? 事実ではない」加藤未唯の全仏失格騒動で揺れたボウズコワが母国メディアに本音を激白!「彼女が引き起こしたことです」

THE DIGEST編集部

2023.07.06

ウインブルドンの女子シングルスで見事初戦を突破したボウズコワ(写真)。ダブルスではふたたびソリベストルモとペアを組む。(C)Getty Images

 チェコ出身のプロテニスプレーヤー、マリー・ボウズコワが注目発言だ。現在テニスの四大大会「ウインブルドン」に参戦中だが、母国メディア『iROZHLAS』のインタビュー取材に応じ、先の全仏オープンで起きた一大騒動について想いの丈を明かした。

 事の発端は現地6月4日、全仏オープンの女子ダブルス3回戦での出来事だ。ボウズコワはサラ・ソリベストルモ(スペイン)とのペアで加藤未唯/アルディラ・スチアディ(日本/インドネシア)組と対戦。その試合中、加藤が何気なく打った球がボールガールの頭部を直撃してしまう。少女は涙が止まらず、主審はいったん加藤に警告を言い渡した。

 この判定を不服として猛抗議したのが対戦ペアだ。結果的に加藤は大会側から失格処分を食らい、試合は中止となる。さらに加藤は女子ダブルスでの賞金とポイントを剥奪され、罰金まで科されるに至った。グランドスラムにすぐさま異議申し立てを行なったが、結局判定は覆らず。その後混合ダブルスで優勝を飾ったものの、釈然としないまま大会を後にした。

 そんななか、加藤の失格処分を決めた大会側と同様に痛烈な非難を浴びたのが、ボウズコワとソリベストルモのふたりだった。両者のインスタグラムにはおびただしい数の誹謗中傷コメントが殺到。母国の英雄であるマルチナ・ナブラチロワ氏やプロテニス選手協会、プレーヤー仲間たちからも、スポーツマンシップの欠けた振る舞いを問題視する声が続々と上がった。

 大会後はずっと沈黙を貫いていたボウズコワだが、今回『iROZHLAS』で本音を赤裸々に吐露。24歳は「パリのあと、すべてが間違った方向に向き、私がキャリア全体で築いてきたものさえ、どこか忘れ去られてしまいました」と話し、次のように続けた。

「試合が終わっても彼女(加藤)はずっと話し続けたので、私は1週間後にSNSを削除しなければならなかった。WTA(女子テニス協会)は敬意を払い、私たちにむしろ中立的な立場でいるようにとアドバイスをしてくれました。審判や他の選手たちに実際の状況を説明したところ、彼らは憶測で話す必要なんてないよと言ってくれました。彼女が自分で引き起こしたこと。なのにそれを別の方向に向けていったのだから、おかしな話です」
 
 さらにボウズコワは問題のシーンを収めた動画に関しても、「最悪だったのは、彼女がゆっくりボールを打って、すぐに駆けつけたように見える15秒ほどの動画がインターネット上にあったこと。実際に彼女が少女の元に謝罪に向かったのは10分後であり、審判と同じタイミングでした」と主張。そして、大バッシングの引き金となったベンチでのクスクス笑いについては、「私とサラが話しているときに、私のスペイン語が文法的におかしかったからサラが笑った。それが失格直後に不適切な笑みを浮かべたようになってしまったのです。事実とはまるで違う」と説明した。

 ウインブルドン開幕を目前に、ボウズコワは「スマイル」と綴って久々にインスタグラムを更新した。一時に比べてずいぶんと減ったが、批判的なコメントはあいかわらず多い。ボウズコワは「下にあるコメントはまだ読みたくないですね…。でも今大会に入ってからはみんな親切にしてくれていますよ。子どもたちが写真を撮りたいって駆け寄ってきてくれるし、私にはいまでもファンはいるんです」と語った。

 昨年のウインブルドン・女子シングルスでは自身最高のベスト8進出。現地7月4日のシモーナ・ウォルタートとの1回戦でストレート勝ちを収めて、堂々と初戦突破を果たした。ふたたびソリベストルモと組んで臨む女子ダブルスは、現地6日に1回戦を戦う予定だ。

構成●THE DIGEST編集部

【画像】加藤組が協議するなか、ベンチで"ほくそ笑む"ボウズコワとソリベストルモ

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