テニス四大大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/芝コート)は現地7月16日に最終日を迎え、車いすテニスの男子シングルス決勝が行なわれた。第1シードの17歳、小田凱人(世界ランク1位)と第2シードのアルフィー・ヒューエット(イギリス/世界ランク2位)が対戦。6-4、6-2で小田が快勝し、先の全仏オープンに続いて四大大会2連勝を飾った。
第一人者の国枝慎吾が引退した今シーズン、四大大会の決勝は全豪、全仏、そして今回のウインブルドンと3大会続けて小田対ヒューエットのカードとなり、全豪ではヒューエットが勝利。全仏では小田が勝って史上最年少でのグランドスラム制覇と世界1位就任を成し遂げた。
現在の車いすテニス界で抜けた存在の2人が三たび激突。試合は立ち上がりから互いにピンチを凌いでサービスキープする白熱した展開となった。小田は若者らしく果敢に強打を繰り出してウイナーを奪い、ヒューエットは巧みな配球とコースの厳しさで対抗する。
第4ゲームで小田はダブルフォールトを犯しサービスを落とすが、第7ゲームでブレークバックして譲らない。4-4からの第9ゲームでは前に入って叩くリターンでヒューエットにプレッシャーをかけ、ダブルフォールトを引き出して値千金のブレーク。続くサービスを苦しみながらもキープした小田が、6-4で第1セットを先取した。
第2セットは、ホームの観衆の声援を受けたヒューエットが奮起。絶妙なドロップショットや相手の読みの逆を突くリターンエースで、第2ゲームの小田のサービスをブレークする。
しかし小田も簡単には流れを手放さない。続く第3、第5ゲームのリターンで再び積極攻撃を見せ、ヒューエットのダブルフォールトを誘って立て続けにブレーク。ヒューエットがブレークポイントで立て続けにダブルフォールを犯したのは、それだけ小田のプレッシャーが大きかった証だろう。
そのまま突っ走った小田は、第7ゲームでもサービスブレークに成功し、最後の自分のサービスをきっちりキープ。6-2で第2セットも奪って、1時間25分で初のウインブルドンタイトルを手にした。
前日のダブルス決勝では、三木拓也とのペアでヒューエット/ゴードン・リード(イギリス)に6-3、0-6、3-6で逆転負けしていた小田。その雪辱も見事に果たすことにもなった。
2006年5月8日生まれの小田は、9歳の時に骨肉腫のため車いす生活となり、10歳から車いすテニスをスタート。14歳11か月18日の史上最年少でジュニアの世界ランク1位に上り詰め、昨年4月にプロ転向した。グランドスラム初出場となった5月の全仏でベスト4入りすると、シーズン最終戦のマスターズでは最年少優勝。今年の全仏ではGS挑戦5大会目にしてタイトルを手にしていた。
構成●スマッシュ編集部
【PHOTO】車いす部門の小田凱人も! ウインブルドン2023で熱戦を繰り広げた男子選手たちの厳選写真!
第一人者の国枝慎吾が引退した今シーズン、四大大会の決勝は全豪、全仏、そして今回のウインブルドンと3大会続けて小田対ヒューエットのカードとなり、全豪ではヒューエットが勝利。全仏では小田が勝って史上最年少でのグランドスラム制覇と世界1位就任を成し遂げた。
現在の車いすテニス界で抜けた存在の2人が三たび激突。試合は立ち上がりから互いにピンチを凌いでサービスキープする白熱した展開となった。小田は若者らしく果敢に強打を繰り出してウイナーを奪い、ヒューエットは巧みな配球とコースの厳しさで対抗する。
第4ゲームで小田はダブルフォールトを犯しサービスを落とすが、第7ゲームでブレークバックして譲らない。4-4からの第9ゲームでは前に入って叩くリターンでヒューエットにプレッシャーをかけ、ダブルフォールトを引き出して値千金のブレーク。続くサービスを苦しみながらもキープした小田が、6-4で第1セットを先取した。
第2セットは、ホームの観衆の声援を受けたヒューエットが奮起。絶妙なドロップショットや相手の読みの逆を突くリターンエースで、第2ゲームの小田のサービスをブレークする。
しかし小田も簡単には流れを手放さない。続く第3、第5ゲームのリターンで再び積極攻撃を見せ、ヒューエットのダブルフォールトを誘って立て続けにブレーク。ヒューエットがブレークポイントで立て続けにダブルフォールを犯したのは、それだけ小田のプレッシャーが大きかった証だろう。
そのまま突っ走った小田は、第7ゲームでもサービスブレークに成功し、最後の自分のサービスをきっちりキープ。6-2で第2セットも奪って、1時間25分で初のウインブルドンタイトルを手にした。
前日のダブルス決勝では、三木拓也とのペアでヒューエット/ゴードン・リード(イギリス)に6-3、0-6、3-6で逆転負けしていた小田。その雪辱も見事に果たすことにもなった。
2006年5月8日生まれの小田は、9歳の時に骨肉腫のため車いす生活となり、10歳から車いすテニスをスタート。14歳11か月18日の史上最年少でジュニアの世界ランク1位に上り詰め、昨年4月にプロ転向した。グランドスラム初出場となった5月の全仏でベスト4入りすると、シーズン最終戦のマスターズでは最年少優勝。今年の全仏ではGS挑戦5大会目にしてタイトルを手にしていた。
構成●スマッシュ編集部
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