海外テニス

「興奮で我を忘れてしまった…」“テニス踏み消し騒動”で批判を浴びるハンガリー女子選手が猛省&謝罪!「私はジャンを尊敬している」

THE DIGEST編集部

2023.07.21

自身の振る舞いとジャンへの態度を詫びたトート。世界中から猛批判を浴びていた。写真:新華社/アフロ

 一大騒動で渦中の人物となっている20歳の新鋭が、心からの謝罪メッセージを公開した。

 現地7月20日、ハンガリー国籍の女子プロテニスプレーヤー、アマリッサ・トートはWTAツアー「ハンガリアン・グランプリ」の大会公式SNSに動画で登場。18日の女子シングルス1回戦で張帥(ジャン・シューアイ/中国)と対戦し、ボール痕を足で踏み消すなどで批判が殺到したことを受けて、自身の振る舞いについて謝罪の言葉を並べた。

 続く2回戦(ベスト16)でカテリナ・コズロワ(ウクライナ)にストレート負けを喫したトートは「私にとって初のWTA本戦で、このような大きな嵐を巻き起こすとは想像だにしていませんでした。本当に申し訳なく思っています」と口にし、「私はジャン・シューアイを選手としてのみならずひとりの人間として尊敬しています。誰かを軽蔑したり、動揺させたり、傷つけたりする意図はありませんでした」と続けた。

 さらに、「試合後、あのような喜び方をすべきではなかったと反省しています。自分の感情や試合の興奮に我を忘れて、その場の雰囲気に呑まれてしまった」と説明。「私はテニスに集中していたし、あんな勝ち方はしたくなかった。将来ジャン・シューアイとじっくりと話をする機会があれば、このような形で試合が終わってしまったことをどれだけ申し訳なく思っているかを伝えたいです」とコメントした。

 女子シングルス1回戦の第1セット、5-5からの第11ゲームでジャンの打ち込んだ一撃がライン際をかすめる。微妙なところだったが判定はアウト。執拗に抗議をするも覆らず、ジャンは納得できないまま試合続行を告げられる。

 再開後のプレーでポイントを落とすと、ジャンはいま一度再チェックを求める。するとあろうことか、対戦相手のトートが問題のボール痕の元に歩み寄り、足でそれを踏み消したのだ。まさかの振る舞いにジャンは猛然と審判にアピールするが、トートへのお咎めも判定の再チェックもなし。"アウェー"の会場ではジャンに対するブーイングが鳴り響いた。
 
 結局サービスをブレイクされたジャンは、ベンチに戻るとショックもあって呼吸が乱れ、軽いパニック状態に陥ってしまう。駆けつけたメディカルスタッフに泣く泣く棄権を告げ、最後は審判ともトートとも握手を交わし、意味深に観客席を指さしてコートを去った。ワイルドカードによるWTAツアー初出場で初勝利を掴んだトートは大喜びで、ジャンと握手した直後に派手なガッツポーズを繰り出した。

 テニスの選手仲間からジャンに対して続々と同情の声が届くなか、トートに対しては手厳しい意見が相次いだ。しかも試合後にトートは「すべて彼女(ジャン)の行動が引き起こしたこと。なぜ彼女はあんな大袈裟に騒いで、審判の判定を覆そうと必死になったのか理解できません。審判の判定には従うべき。私が同じ状況なら、5分も審判と口論して、試合をあんなに長引かせたりはしなかったでしょう」と言い放ち、火に油を注いでいた。

構成●THE DIGEST編集部

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