海外テニス

チチパスが1年2カ月ぶりにツアー優勝!「この1週間をポジティブに捉えようと思う」と全米に向け手応え<SMASH>

中村光佑

2023.08.07

昨年6月以降タイトルから遠ざかっていたチチパスがメキシコの大会で久しぶりにトロフィーを手にした。(C)Getty Images

 男子テニスツアー「ミフェル・テニス・オープン」(7月31日~8月5日/メキシコ・ロスカボス/ハードコート/ATP250)は、現地5日にシングルス決勝を実施。第1シードのステファノス・チチパス(ギリシャ/世界ランキング5位)が、第5シードのアレックス・デミノー(オーストラリア/同19位)を6-3、6-4のストレートで下して今季初優勝を飾り、約1年2カ月ぶりにトロフィーを掲げた。

 今年1月の全豪オープンで四大大会2度目の決勝進出を果たすなど安定した成績を残している24歳のチチパス。北米ハードシリーズ初戦となった今大会は、ジョン・イズナー(アメリカ/114位)、ニコラス・ジャリー(チリ/28位)、ボルナ・チョリッチ(クロアチア/16位)といった実力者を立て続けに撃破して決勝へと進出していた。

 この日の決勝でもチチパスは過去9勝0敗と好相性のデミノーを相手にトッププレーヤーらしい冷静な試合運びで主導権を確保。2度のブレークを献上しながらも自身は試合を通してデミノーのサービスゲームを計4度破り、1時間26分で勝利を収めた。

 対デミノー10連勝を飾るとともに昨年6月のマヨルカ選手権(スペイン/ATP250)以来となる節目のツアー10勝目を手にしたチチパスは、ATP(男子プロテニス協会)の公式サイトを通じて試合内容を振り返りつつ以下のように喜びを語った。
 
「素晴らしい試合だったと思う。アレックス(デミノー)は見事なテニスを見せてくれたし、僕もできるだけ彼のレベルについていこうとした。今日は、素晴らしい決勝戦ができて本当にうれしい。今日はそれが一番際立ったことだと思う。(改めて)非常に良い試合だったし、いつものように観客も十分に試合を盛り上げてくれた」

「この1週間をポジティブに捉えようと思う。ここではいくつか良い試合ができたし、北米ハードシリーズで好スタートが切れたと思う。今週は、良いプレーをする多くの選手たちと対戦できた。競争が激しい大会だったから、優勝トロフィーを掲げることができてとてもうれしいよ」

 約1年ぶりのツアータイトルとなる今回の優勝はチチパスに大きな自信を与えたことだろう。今季最後の四大大会「全米オープン」(8月28日~9月10日/アメリカ・ニューヨーク/ハードコート)に向けてさらに調子を上げていけるか注目だ。

文●中村光佑

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