現在開催されているテニス四大大会「全米オープン」。隣接する公園から漂ってくるマリファナ臭が物議を醸す“17番コート”で、またしても滅多に見られないハプニングが起きた。
【動画】「出て行ってよ！」オスタペンコが野次る観客を怒鳴りつけて退場させる→会場は大盛り上がり！

　現地９月１日に行なわれた女子シングルスの３回戦だ。この日17番コートで対峙したのは第20シードのエレナ・オスタペンコ（ラトビア）とノーシードのベルナルダ・ペラ（アメリカ）だ。

　セットカウント１－１で迎えた第３セットの第５ゲーム。４－１でリードしていたオスタペンコはサーブに入ろうとしたところで、堪忍袋の緒を切らしてしまう。対戦相手であるペラのファンと思しき中年男性が、いきなりオスタペンコに向かって野次や罵声を浴びせてきたのだ。チェアアンパイアはすぐさま強い口調で注意したが一向に改めないため、オスタペンコはみずからアクションを起こした。

　すたすたと男性のいるスタンドへ歩み寄り、激しい身振り手振りを交えて「出て行ってよ！」と怒鳴りつけたのだ。すると周りの観衆は大盛り上がりで、観念した男性がビールを片手に退場すると、スタンドはさらに拍手喝采。試合は第３セットを６－３でモノにしたオスタペンコが勝利し、ベスト16に駒を進めた。

　試合後の会見でオスタペンコは「マリファナの匂い？　別に普通のことで気にならない。ここではどの試合でも臭うし、なんにも驚きじゃないかな」と話したうえで、「あの観客のほうがよっぽど酷い。サーブを打とうとしたら、突然狂ったように叫び出すんだもの。一語や二語じゃなく、ふたつの文章をたっぷりとね。審判が静かにするように言ってくれたから、私は『行って行って！』と言っただけよ」と振り返った。
  　男子シングルス２回戦ではダニール・メドベージェフ（ロシア）が騒ぐ女性客に対して、「おい、なんだ？　静かにしてくれよ！ バカなのか？　なんだ？」と怒りを露にし、こめかみに指をあてるジェスチャーまで繰り出して話題を集めた。ほかにも理不尽なブーイングなど、観客のマナー違反がやや目立つ大会となってしまっている。

　なお勝利したオスタペンコは次戦、準々決勝進出をかけて世界ランキング１位のイガ・シフィオンテク（ポーランド）と対戦する。

構成●THE DIGEST編集部

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