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海外テニス

戦線離脱中のナダルに元世界3位フェレール氏がエール!「ラファに最善を尽くしたい」<SMASH>

中村光佑

2023.09.03

先日、ナダル(左)と電話したというフェレール氏(右)は、『CLAY』の取材に応じ、その中でナダルが現役でプレーを続けられる理由について明かした。(C)Getty Images

先日、ナダル(左)と電話したというフェレール氏(右)は、『CLAY』の取材に応じ、その中でナダルが現役でプレーを続けられる理由について明かした。(C)Getty Images

 左股関節のケガにより現在は戦列を離れている男子テニス元世界ランク1位のラファエル・ナダル(スペイン/現139位)。今年5月には過去14度の優勝を誇る四大大会「全仏オープン」の欠場を表明した際に来季限りでの現役引退も示唆し、テニス界に激震が走ったのは記憶に新しい。

 だが先週には、一部メディアを通じて6月初めに左股関節の手術を受けたナダルがツアー復帰に向けて再スタートを切ったことが報じられ、ファンからも喜びの声が上がった。そんな中、元世界3位で同郷のダビド・フェレール氏(41歳/2019年に引退)も四大大会22勝を誇るレジェンドのカムバックに大きな期待を寄せていると語る。

 このほど海外テニスメディア『CLAY』の取材で「先日ナダルと電話で会話をした」と明かしたフェレール氏は以下のようにコメントした。

「もし彼(ナダル)がツアーに戻ってくるとしたら、それは勝つためだろう。彼が目標もなくツアーを回るなんてことは決してないと思っている。彼はとても負けず嫌いな人間だから、ツアーに復帰するのであれば、それは彼が元気で自信を持っているからだと思う」

 さらにフェレール氏はナダルが「まだまだ現役でプレーを続けられると思う理由」をこう説明する。
 
「他の選手たちと同じように、ラファも常に痛みを感じながらプレーしていた。もし彼がコートにいることを妨げるものがなければ、まだやれるだろう。引退というのは選手自身がするというよりかは、“引退する状況に陥ってしまう”という感じだ。現実がその選手を引退へと追い込む。良い試合をすることはできても、2試合続けてはできない。その時は身体が(疲労蓄積により)もう役に立たない状態になっているからだ。

 だがラファの場合はそうではない。彼はまだ元気だ。彼の問題は手術をしてから身体を壊したことで、肉体的な疲労に直面するのとは違う。つまり(今は)完全にプレーをやめなければならないことを“余儀なくされている”わけだ」

 実際のところナダルは今年中の復帰にも意欲を示しており、以前には今季終盤に開催されるデビスカップ(国別対抗戦)でのカムバックを目指すと明かしていた。

 これを受けて昨年12月にスペイン男子代表の監督に就任したフェレール氏は、ナダルにエールを送るような形で次のように語った。

「ラファは以前私に『僕は目標を持ちながら、出場権を得られた場合に年末のデビスカップに出場することだ』と言ってくれた。そして彼は今その過程にいる。勘違いしないでほしい。私の目的はデビスカップ出場について彼を説得することではない。あくまでも私にそう言ったのは彼だ。

 彼にとって良い出来事というのは、デビスカップのキャプテンや、スペインチーム、そして彼の復帰により世界の注目の的となるであろうデ杯決勝リーグ自体にも良い効果をもたらすことになる。うまくいけば, 個人レベルでもラファに最善を尽くしたいし、それを年末にやりたいと思っている。もし彼がチームに加わるとしたら、それは彼が元気で競争力を保てているからだろう」

 数々の輝かしい功績を手中に収めてきたナダルの現役続行と完全復活は世界中のファンも待ち望んでいることである。ぜひとも彼がデビスカップのコートに立つ姿を見たいものだ。

文●中村光佑

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