テニス四大大会の全豪と全米オープンで計４度の優勝を誇る元世界１位大坂なおみ（現603位）が、2024年１月からのツアー復帰を改めて明言した。

　大坂は昨年９月に開催された「東レ パン パシフィック オープン」の２回戦を腹痛により棄権して以降はツアーから完全に離脱。今年１月に妊娠を公表した際には「来年の全豪オープンには出場する」とコメントしていたが、７月に第１子を出産した今もその思いは変わらず。現在開催中の全米オープンを訪れた６日、米スポーツ専門チャンネル『ESPN』のインタビューで「来年の１月はメルボルン（全豪開催地）にいる」と断言した。

　大坂は2024年シーズンの戦いについて「以前プレーしていた時よりも、間違いなく出場大会数は増えるはず」と語り、復帰後に多くの試合をこなすことが自身の完全復活に必要だと考える。また、その戦う姿を見て「満足する人もいると思う」とも言う。

　そして自身のプレーレベルに関しては「どうなるかわからない。まずは気楽にやらないといけないと思うけど、今年の終わりにはとても良い状態にもっていけるように自分自身をセットアップするつもり」と意気込んだ。
  　ツアーを離脱していた間もテニスへの思いは強かった。出産前の４月にはかつてから交流のある世界ランク90位（当時）のクリストファー・ユーバンクス（アメリカ／26歳）と一緒にロサンゼルスで濃密な練習をこなしている。その際ユーバンクスは、「ナオミは出産後に自分の力を最大限に発揮できるよう、懸命に頑張っているし、本当にカムバックを望んでいるのがわかった」と証言している。

　  WTAの公式ホームページが７日公開した記事によると、大坂は全米オープン会場内で開かれた「メンタルヘルス＆スポーツ」というフォーラムに登壇。その際にトレーニングと母親業の両立について「より戦略的に時間を使うようになった」と答え、「無駄な時間はない」とした。

　そのうえで「今、自分がこのポジションにいることに本当に感謝している。娘のことはとても愛おしいけど、それが私の心に火を着けた。娘が私のことを誇りに思ってくれたらうれしい。娘には私がコートでプレーしている姿を見て『ママ、すごい』と思えるような年齢になってほしい」と思いを口にしている。

　テニスから離れて改めて気付いたテニスの魅力。１年ぶりに全米の会場を訪れた大坂は、すぐにでもコートに降り立ってプレーしたい気持ちを抑え、来るべき来年１月の全豪オープンに向けてエネルギーをチャージしている。

構成●スマッシュ編集部

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