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「東レPPO」本戦が開幕! 初戦敗退の内島萌夏は「もっと勇気を持って攻めても良かった」と反省、西郷里奈も敗れる<SMASH>

渡辺隆康(スマッシュ編集部)

2023.09.25

東レPPOの本戦1回戦が行なわれ、日本勢の先陣を切った内島萌夏(左)、続いて登場した西郷里奈ともストレートで敗れた。写真:滝川敏之

 国内最高峰の女子テニスツアー「東レ パン パシフィック オープンテニス2023」(9月25日~10月1日/東京・有明/WTA500)の本戦が9月25日に開幕。女子シングルス1回戦などが行なわれ、日本人選手4名がコロシアムに登場した。

 先陣を切ったのはワイルドカード(主催者推薦)で出場の内島萌夏(世界ランク160位)。過去1勝1敗のケイラ・デイ(アメリカ/96位)との対戦だったが、この日の内島は早い段階でのミスが目立ち、得意の強打で押す前にポイントを失ってしまう。「思ったよりも相手のサービスが良く、しつこくやってきた。ゲーム内ではブレークポイントやデュースがいっぱいあったが、そういうところを取り切れなかったのが残念」と、ペースをつかめないまま差を広げられた。

 ボールの力では引けを取らなかったが、チャンスを作っても決め切れないもどかしい展開のまま、第1、第2セットともサービスゲームを2度ずつ落とし、「もうちょっと勇気を持って攻めに行っても良かったかなと思う」と悔やんだ内島。消化不良のまま、1時間6分、2-6、2-6のストレートで敗退した。
 
 続いては2年連続で予選突破を果たした西郷里奈(400位)が、クリスティーナ・ブクサ(スペイン/79位)に挑戦。ショットのパワーで劣る西郷は、丁寧にボールを散らしてブクサの強打を封じようとしたが、コースが甘くなって構えて打たれると、どうしても球威に押されてしまう。立ち上がりで1ブレークしたものの「途中から相手が勢いに乗り、ボレーなど隙のないプレーをしてきて、ゲームをどんどん離されてしまった」と西郷自ら言うように、一気に6ゲーム連取されて第1セットは1-6。

 第2セットも1-3とリードされた西郷は、「もっとアグレッシブに、ミスを恐れずギアを上げてやるしかない」と切り替え、フラット系の強打で果敢に攻めに出た。するとブクサにミスが出て西郷が1つキープするが、相手が落ち着いて対処し始めるとそれ以上は押せず「流れを持っていけなかった」と西郷。そのまま2―6で押し切られ、1時間15分で敗れ去った。

「もっとサーブの確率とかコースを詰めていければ、ああいう場面でも流れを持っていける」と反省を口にした西郷。敗れはしたが、普段はプレーできない上の土俵で学んだことは多いはずだ。

 なおこの日の日本勢では、コロシアムの最終試合で日比野菜緒と本玉真唯の直接対決が組まれている。また第3シードのエレーナ・ルバキナ(カザフスタン/5位)が体調不良のため欠場し、ラッキールーザーとして坂詰姫野(177位)が出場することになった。

[25日の女子シングルス結果(第3試合まで)]
○アンヘリーナ・カリニナ(ウクライナ) 6-3 6-1 アシュリン・クルーガー(アメリカ)●
●内島萌夏(WC) 2-6 2-6ケイラ・デイ(アメリカ)○
●西郷里奈(Q) 1-6 1-6 クリスティーナ・ブクサ(スペイン)○
※WC=主催者推薦出場、Q=予選勝ち上がり

取材・文●渡辺隆康(スマッシュ編集部)

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