間もなく開幕する男子テニスツアー「中国オープン」（９月28日～10月４日／中国・北京／ハードコート／ATP500）に第１シードで出場するカルロス・アルカラス（スペイン／世界ランク２位）が、大会開幕前の記者会見に登場。そのなかでキャリア２度目の年間１位と最終戦ランキングで首位に立つことを目標に掲げていると明かした。

　ディフェンディングチャンピオンとして出場した今月初旬の全米オープンで準決勝敗退に終わった20歳のアルカラス。同大会で前人未到の四大大会24勝目を飾ったノバク・ジョコビッチ（セルビア）に世界１位の座を明け渡したが、ナンバーワン奪還と自身２度目の年間１位獲得についてはまだまだ諦めていないと意欲を見せる。

　また最終戦ランキングでジョコビッチと770ポイント差の8,175ポイントで２位につけているアルカラスは、初出場となる今回の中国オープンで優勝できればその差を315に縮めることができる。その点も踏まえつつ、20歳の若獅子は現在の目標ならびにジョコビッチ不在となる今大会への意気込みを明かした。

「今ナンバーワンに立っているのはジョコビッチだ。それでも僕は世界ランキングはもちろん、最終戦ランキングでも挽回したいというモチベーションを持ってこの大会に来た。先ほども言ったように、それらはあらゆるトーナメントにおいて練習の段階から常に頭の中にあることだ」
  「それ（世界１位）を取り戻すことは僕の義務というわけではないが、もちろん今年中の（何らかの）目標は立てなければならない。だから僕にとってナンバーワンの座を奪い返すのは大きな目標の一つだ。このような素晴らしいトーナメントでそこに近付く、もしくはそこに戻れるような良い成績を収めたいと思っている」

　今季は通算58勝７敗と驚異的な成績を残しているアルカラスは、全米終了後から「しっかりと練習を積んできた」そうで、初の北京の舞台で優勝をつかむためのモチベーションも高まっていると明かす。「ここに来ることができてとても気分がいい。昨日はセンターコートで初めて練習をした。コートに足を踏み入れて、そこでプレーすることがどのような感じになりそうかを確かめることができたのは本当に良かった」と締めくくった。

　１回戦では世界53位のヤニック・ハンフマン（ドイツ）と対戦するアルカラス。約３週間ぶりの実戦でどんなプレーを見せてくれるのか楽しみだ。

文●中村光佑

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