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海外テニス

来年の全豪オープンは日曜開幕で15日間に日程拡大。「深夜終了を最小限に抑えるための解決法」と大会側<SMASH>

中村光佑

2023.10.05

今年の全豪オープンではマリー対コキナキスの試合が午前4時に終わるなど、試合終了時間の遅さが問題化した。大会主催者は来年から15日間に期間を拡大すると発表。(C)Getty Images

今年の全豪オープンではマリー対コキナキスの試合が午前4時に終わるなど、試合終了時間の遅さが問題化した。大会主催者は来年から15日間に期間を拡大すると発表。(C)Getty Images

 テニスの四大大会「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/ハードコート)は、来年の同大会が史上初の日曜日開幕となることを正式に発表。これにより大会期間は従来の14日間から15日間に拡張されることとなった。

 近年の全豪は全体的に試合時間が長くなっており、終了時刻が深夜または早朝になってしまうケースも増えていた。今年の大会では5時間45分の大激闘の末にアンディ・マリー(イギリス)がタナシ・コキナキス(オーストラリア)に勝利した男子シングルス2回戦が午前4時に終了し、試合後の会見でマリーが「朝の4時に終わるのは理想的ではない。この時間に僕たちがプレーすることで誰が得をするのかわからない」と大会側を非難していた。

 ファンや他の現役選手からも疑問や批判の声が上がっていたことを受け、このほど全豪主催側は「試合終了が深夜になることを防ぐ」ための対応策として日曜開幕ならびに大会期間を15日間とする旨を正式に発表。すでに同様の措置が講じられている全仏オープン(フランス・パリ/クレーコート)に倣う形で、1回戦を日・月・火の3日間に分散するとした。なお大会日程は1月14日(日)~28日(日)となっている。

 また海外メディア『UBITENNIS』によると、センターコートのロッド・レーバー・アリーナと第2主要コートのマーガレット・コート・アリーナのデイ・セッションもこれまでの1日3試合から2試合に変更。ただしナイトセッションは従来の2試合のままとし、第3主要コートのジョン・ケイン・アリーナのスケジュールについては据え置きとなる。これに伴い上記3つの主要コートの合計試合数は47から52に増加されることとなった。
 
 全豪のトーナメントディレクターを務めるクレイグ・タイリー氏は大会公式サイトを通じ、日曜開幕の導入について以下のように説明している。

「選手やファンからのフィードバックに耳を傾け、公正かつ公平なスケジュールを継続しながら、試合終了時刻が遅くなるのを最小限に抑えるための解決法を提供できることを待ち望んでいます。日程を1日増やすことでその目的が達成され、ファンと選手の両方にとってスケジュール調整の点で役立ちます。1回戦は3日間にわたって開催され、ファンには信じられないほどのプレーやエンターテイメント、さらには食事や家族での楽しみをプラスで1日提供します」

「毎年、我々はファンに向けて真新しくエキサイティングなイベントを実現するために懸命に取り組んでいます。今回の諸々の変更は、すでに1月の世界最大のスポーツイベントとなっているこの大会を成長させるための新たな機会を得られたと考えています」

 ファンや選手の声をいち早くフィードバックし、すぐさま対策に踏み切った点は評価されるべきだろう。新フォーマットで行なわれる来年の全豪はどんな大会になるのか楽しみにしたい。

文●中村光佑

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