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海外テニス

【全豪オープンテニス】試合終了が“午前4時”のロングマッチに勝者マリーが「開始時間が遅すぎる」と苦言<SMASH>

中村光佑

2023.01.20

5時間45分に及ぶロングマッチを制したものの、試合終了が早朝4時を過ぎたことでマリーが大会側に苦言を呈した。(C)Getty Images

5時間45分に及ぶロングマッチを制したものの、試合終了が早朝4時を過ぎたことでマリーが大会側に苦言を呈した。(C)Getty Images

 やはりこの男の不屈の精神は本物だった。

 現在開催中のテニス四大大会「全豪オープン」は現地1月19日に男子シングルス2回戦が行なわれ、同大会で5度の準優勝を経験している元世界王者のアンディ・マリー(イギリス/現世界ランク66位)が登場。地元のタナシ・コキナキス(オーストラリア/同159位)を4-6、6-7(4)、7-6(5)、6-3、7-5の大逆転で下し、5時間45分に及ぶロングマッチに終止符を打った。

 2日前の1回戦では4時間49分にも及ぶ大接戦の末にマテオ・ベレッティーニ(イタリア/14位)を破っているマリーはこの日、母国ファンの大歓声を浴びながら好プレーを連発するコキナキスに苦戦を強いられる。

 完全アウェーの状況下に立たされたことで徐々に苛立ちを募らせ、第5ゲームでブレークを許してそのまま第1セットを落とす。続く第2セットは互いにブレークを1つずつ取り合う拮抗した展開となり、タイブレークに突入。ここでコキナキスに1ポイント目でミニブレークを許し、2セットダウンと絶体絶命の状況に追い込まれた。
 
 それでも数々のケガを乗り越えてきた35歳の鉄人がここから驚異の粘りを見せる。

 第3セットでも第2ゲームで先にブレークを許したマリーだったが、第3ゲームではコキナキスの3本のスマッシュに食らいついてミスを誘うスーパープレーを披露し、ブレークバックに成功。直後の第5ゲームから3ゲームを連取されるも、第9ゲームで再びブレークバック。この日2度目となったタイブレークでは持ち前の勝負強さで1ミニブレークのリードを守り切って3セットを奪う。

 これで流れをつかんだマリーは、再びシーソーゲームとなった第4セットでも第5ゲームでコキナキスのサービスを破って2セットオールとし、勝負の行方はファイナルセットへ。

 互いにサービスキープが続いた中で迎えた第11ゲームで値千金のブレークを果たしたマリーが、最終第12ゲームのマッチポイントでバックハンドのウィナーを決め、6時間近い死闘を制した。
 
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