男子テニス世界ランク２位のカルロス・アルカラス（スペイン）が、10月５日にテニスストリーミングサイト『Tennis TV』のインタビューに登場。そのなかで同年代のトッププレーヤーであるヤニック・シナー（イタリア／同４位／22歳）とのライバル関係について言及した。

　20歳にしてすでに２度の四大大会優勝を経験しているアルカラスが"素晴らしい好敵手"として度々名前を挙げているのがシナーだ。それもそのはず、凄まじい活躍を続けるアルカラスの数少ない天敵の１人がシナーであり、対戦成績では３勝４敗と負け越している。７度目の対決が実現した先週の「中国オープン」（中国・北京／ハードコート／ATP500）でも準決勝でシナーに６－７（４）、１－６のストレートで敗れ、決勝進出を阻まれていた。

　いずれは他を寄せ付けない最強の選手になるとも予想されているアルカラスとシナーのライバル関係は、すでに多くのファンを虜にしている。アルカラス自身もシナーとの試合では特別な感情を抱くことが多いと語っている。
  「ヤニックとの試合では常に何か違う感情が生み出される。（さらには）彼に勝ったり負けたりするたびに、何かいつもとは違う気分になる。そういったことも僕たちが対戦する全ての試合から学んでいるよ」

　そして「これからもヤニックとのライバル関係を継続していきたい」と述べたアルカラスは、将来的にテニス界が誇るロジャー・フェデラー（スイス／元１位／昨年引退）とラファエル・ナダル（スペイン／元１位／現240位）のような"美しきライバル関係"を築き上げたいとの野望を明かした。

「率直に言えば、僕ら２人の関係がラファとロジャーみたいな感じになれば素晴らしいものになるかもしれない。それは僕らにとっても、そしてもちろんテニスファンにとっても夢だと思う。でもまだ（どうなるかは）分からない。ラファとロジャー、ロジャーとノバク（ジョコビッチ）、ノバクとラファ…どんな形であれ、僕たちがどうなるかは未知数だ」

　まだまだ若いアルカラスとシナーがツアーで対戦する機会は増えていくだろう。これからも２人がファンを興奮させるような激闘を繰り広げてくれることを大いに期待したい。

文●中村光佑

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