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国内テニス

【伊達公子】ジュニアの時は強いけどプロで苦労する日本人選手にありがちな問題を解決しよう<SMASH>

伊達公子

2024.01.05

ジュニアか一般大会か。「どっちつかずになるのが一番良くない」と言う伊達公子さん。写真:THE DIGEST写真部

ジュニアか一般大会か。「どっちつかずになるのが一番良くない」と言う伊達公子さん。写真:THE DIGEST写真部

 明けましておめでとうございます。テニス界はすでに2024年シーズンがスタートしています。前回は女子テニスの世界では10代選手が着実にランキングを上げてきている話をしました。今回は日本の10代選手に目を向けてみましょう。

 残念ながらトップ200に入っている選手はいません。日本人選手トップは、17歳の斎藤咲良(さら)で300位台。もう1人300位台に19歳の伊藤あおい、400位台に18歳の石井さやか、500位台に17歳の小池愛菜(えな)と続きます。

 200位以内に10代選手がいないのはさみしい状況です。私が18歳でプロになった時は、300位台でした。時代が違う中で比較することは難しいですが、皆が300位台で200位台が見える位置にはいてほしいところですね。17歳の選手にとっては、2024年がジュニアラストイヤーです。10代選手の台頭が始まる世界の流れに追いつき乗っていけるのか。将来を左右する重要な1年となります。

 まず、シーズン初めにしっかりとプランを持っておくことが大切です。ただ考えなしに試合に出ていると、日本人選手が抱える、ジュニア時代はそこそこいいけれどプロになると苦労するという状況に陥ります。
 
 ジュニアの大会に出場を続けるのか、完全に一般の大会に移行するのかを決断しなくてはいけません。グランドスラムジュニアの優勝を狙えないのなら、完全に移行した方がいいと思います。ただし、スポンサーの問題もありますから、一概には言えません。日本では特にWTAランキングを多少上げるよりも、グランドスラムジュニア優勝の方がインパクトは強いのは確かです。一番良くないのは、どっちつかずになること。シーズン前には決めておきましょう。

 近い将来に10代のうちにトップ200に入れる選手を誕生させるには、どうすればいいでしょうか。各クラブのコーチに任せて、個人で頑張ってくださいという状況ではなかなか難しい。錦織選手や大坂選手のような才能に溢れている選手が突如、現れるのを待っていても、継続的に上位選手を輩出することは望めないでしょう。
 
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