先週2024年シーズンの開幕戦として行なわれた男子テニスツアー「ブリスベン国際」(2023年12月31日~24年1月7日/オーストラリア・ブリスベン/ハードコート/ATP250)で、約6年2カ月ぶりのツアー優勝を飾った元世界3位のグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア/13位)が決勝戦後の記者会見に登場。そのなかで「大きな意味がある」と久々のタイトル獲得を大いに喜んだ。
2017年11月のATPファイナルズを最後にツアー優勝からは遠ざかっていたディミトロフ。23年シーズンは年末のパリ・マスターズ(ATP1000)を含む2度の準優勝を収めたもののタイトル獲得には届かなかった。それでも諦めずに努力を重ねてきた32歳の名手に、ようやく待ちに待った瞬間がやってきた。
新シーズン初戦として参戦した今回のブリスベンでは、元世界王者のアンディ・マリー(イギリス/44位)との初戦を逆転で突破すると、以降は勢いそのままに勝ち進み、準決勝では前のラウンドでケガから復帰したばかりのラファエル・ナダル(スペイン/451位)を破ったジョーダン・トンプソン(オーストラリア/47位)を6-3、7-5で撃破。決勝では20歳のホルガー・ルネ(デンマーク/8位)との激しい攻防の末に7-6(5)、6-4で勝利し、およそ6年越しのツアー優勝を手にした。
会見でディミトロフは素晴らしい新シーズンのスタートを切れたことへの手応えを次のように語った。
「タイトルの獲得は僕にとって大きな意味がある。そこに至るまでには時間がかかった。その瞬間を迎えることは、ある意味、僕がずっと求めていたことだった。僕よりもはるかに若い最高の選手たちとプレーすることは、自分自身を見つめるための非常に良い方法だ。ここ4~5カ月間、コート内外で僕が取り組んできたことが、非常に大きな成果を上げた」
一方でディミトロフは最終的な結果よりも「自分のレベルがどのくらいなのかを確かめる」ことの方がずっと重要だと述べ、「良いテニスができていると感じると同時に、もっと改善できる点があるとも思うから、同時に謙虚な気持ちにもなれる」とも語る。そのうえで「今楽しいと感じること」をこう明かした。
「僕は毎日何をするか、どう練習するか、どのような日々を過ごすか、ジムで何をするかといったことにフォーカスしている。毎日やることというのはあまりにも変わりやすい。奇妙に思えるかもしれないが、これといって何も考えていないし、自分がどんな感じで良いプレーをしているかについても考えていない。それよりも、どうやってポイントを奪うか、試合中に何をするか、そして決定的な瞬間に何をするのか? そういったことを考えるのが楽しい」
最後には来週開幕する全豪オープン(1月14日~28日/オーストラリア・メルボルン/ハードコート)に言及。「開幕まであと1週間、全員が戦うことになる。5セットマッチだから普段の大会とは違う。これまでやってきたことを継続するだけ」と淡々と意気込みを口にした。
文●中村光佑
【動画】ディミトロフ対ルネの「ブリスベン国際」決勝ハイライト!
【PHOTO】ディミトロフはじめ全仏オープン2022で活躍した男子選手たちの厳選PHOTOを一挙公開!
【PHOTO】どんなボールも打ち返す、ディミトロフらプロの超絶フットワーク集!
2017年11月のATPファイナルズを最後にツアー優勝からは遠ざかっていたディミトロフ。23年シーズンは年末のパリ・マスターズ(ATP1000)を含む2度の準優勝を収めたもののタイトル獲得には届かなかった。それでも諦めずに努力を重ねてきた32歳の名手に、ようやく待ちに待った瞬間がやってきた。
新シーズン初戦として参戦した今回のブリスベンでは、元世界王者のアンディ・マリー(イギリス/44位)との初戦を逆転で突破すると、以降は勢いそのままに勝ち進み、準決勝では前のラウンドでケガから復帰したばかりのラファエル・ナダル(スペイン/451位)を破ったジョーダン・トンプソン(オーストラリア/47位)を6-3、7-5で撃破。決勝では20歳のホルガー・ルネ(デンマーク/8位)との激しい攻防の末に7-6(5)、6-4で勝利し、およそ6年越しのツアー優勝を手にした。
会見でディミトロフは素晴らしい新シーズンのスタートを切れたことへの手応えを次のように語った。
「タイトルの獲得は僕にとって大きな意味がある。そこに至るまでには時間がかかった。その瞬間を迎えることは、ある意味、僕がずっと求めていたことだった。僕よりもはるかに若い最高の選手たちとプレーすることは、自分自身を見つめるための非常に良い方法だ。ここ4~5カ月間、コート内外で僕が取り組んできたことが、非常に大きな成果を上げた」
一方でディミトロフは最終的な結果よりも「自分のレベルがどのくらいなのかを確かめる」ことの方がずっと重要だと述べ、「良いテニスができていると感じると同時に、もっと改善できる点があるとも思うから、同時に謙虚な気持ちにもなれる」とも語る。そのうえで「今楽しいと感じること」をこう明かした。
「僕は毎日何をするか、どう練習するか、どのような日々を過ごすか、ジムで何をするかといったことにフォーカスしている。毎日やることというのはあまりにも変わりやすい。奇妙に思えるかもしれないが、これといって何も考えていないし、自分がどんな感じで良いプレーをしているかについても考えていない。それよりも、どうやってポイントを奪うか、試合中に何をするか、そして決定的な瞬間に何をするのか? そういったことを考えるのが楽しい」
最後には来週開幕する全豪オープン(1月14日~28日/オーストラリア・メルボルン/ハードコート)に言及。「開幕まであと1週間、全員が戦うことになる。5セットマッチだから普段の大会とは違う。これまでやってきたことを継続するだけ」と淡々と意気込みを口にした。
文●中村光佑
【動画】ディミトロフ対ルネの「ブリスベン国際」決勝ハイライト!
【PHOTO】ディミトロフはじめ全仏オープン2022で活躍した男子選手たちの厳選PHOTOを一挙公開!
【PHOTO】どんなボールも打ち返す、ディミトロフらプロの超絶フットワーク集!