専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
レッスン

腕のひねりでパンチ力アップ! 羽澤慎治が強化したフラットサービスのポイントを伝授!【プロが明かすテニス上達法】<SMASH>

スマッシュ編集部

2024.05.06

トスを胸側から上げ(2コマ目)、脇とヒジの角度を90度に設定(4)。前腕をひねり返すプロネーションを加えるなど(7~8)、羽澤慎治選手はフラットサービスを色々と改良した。写真:THE DIGEST写真部

トスを胸側から上げ(2コマ目)、脇とヒジの角度を90度に設定(4)。前腕をひねり返すプロネーションを加えるなど(7~8)、羽澤慎治選手はフラットサービスを色々と改良した。写真:THE DIGEST写真部

 プロテニス選手は、高度なショットをいとも簡単に叩き込む。なぜあんなボールが打てるのか? その秘訣をプロ本人に明かしてもらうシリーズ。今回は慶應義塾大学出身のプロ、羽澤慎治選手が登場。スピードアップを図ったフラットサービスについて教えてくれた。

  *  *  *

 フラットサービスは高校生ぐらいからだんだん良くなってきて、今は得意なショットです。全部といっていいほど色々変えましたね。トスの上げ方からテイクバック、足の位置……あと一番変えたのはリストワークです。手首をしっかり使うことで、ボールがよく走るようになったと思います。

 トスは、前の方(ネット方向)から腕を上げるのではなく、横から上げるようにしました(写真2コマ目)。サービスでは身体をひねりたい。横を向いて胸の方から上げれば、先にひねりを作ってしまえるので効率的です(3コマ目)。

 テイクバックに関しては、昔はラケットを持ち上げてトロフィーポーズを作った時に、ヒジが下がってパワーをロスしていました。本来は脇の角度とヒジの角度が、それぞれ90度になるのが理想なので(4コマ目)、その形を作れるように練習しました。
 
 足の位置というのは、以前はスタンスがベースラインと平行になるくらいクローズドになりすぎていたので、デュースサイドからワイドに打つのが大変でした。それを、打球方向とまでは言いませんが、少し浅めに矯正して(1コマ目)、力を伝えやすくしました。

 クローズドすぎると身体のひねり戻しが難しく、力も伝えにくくなります。シンプルに構えて、足でひねるというよりは、腰から上でひねっていくイメージでやっています。

 そしてリストワークです。打った後に面が外を向くように、プロネーション(※前腕をひねる動作)をしっかり入れるように意識しています(7~8コマ目)。それにより当たりにパンチが出ます。これは結構難しくて、上級者向きのテクニックかもしれません。

 これらの修正を高校1年頃から始めて、自信がついてくるまで1年ぐらいかかりましたね。その結果、スピードがアップし、角度もつけやすくなり、同じようなフォームから球種やコースも打ち分けられるようになって、サービスが全体的に良くなりました。

【プロフィール】羽澤慎治/はざわしんじ
1999年4月12日、兵庫県生まれ。176cm、73kg、右利き。慶應義塾大学出身。サーブ&ボレーを絡めた攻撃的なテニスが持ち味で、全日本選手権で2度8強入り。23年にITFツアー初優勝を飾り、JTAランキング15位をマークした。ダブルスも得意にしITF6勝、22年には神戸チャレンジャーを制している。JCRファーマ所属。

構成●スマッシュ編集部
取材協力●SBCドリームテニスツアー
※『スマッシュ』2022年11月号より再編集

【連続写真】羽澤慎治のスピードアップを図ったフラットサービス『30コマの超分解写真』

【連続写真】クロスに叩き返した川橋勇太のフォアハンドカウンター『30コマの超分解写真』

【連続写真】福田勝志の深く運ぶバックハンドスライス『30コマの超分解写真』
 

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号