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全国選抜ジュニア14歳以下、男子優勝は川口孝大「勝負強くなってきた」 女子は鈴木美波「最後の最後まで攻め切れた」<SMASH>

前道右京(スマッシュ編集部)

2024.05.20

14歳以下男子優勝の川口孝大(左)と女子優勝の鈴木美波(右)。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

「2024 DUNLOP CUP 全国選抜ジュニアテニス選手権大会兼ワールドジュニアテニス世界大会 代表選考会」(千葉県・吉田記念テニス研修センター/ハードコート)は、5月19日にシングルス決勝を実施。14歳以下男子は川口孝大(関東・はちおうじ庭球塾)、女子は鈴木美波(東海・Wishテニスクラブ)が全国制覇を果たした。

 男子の頂点に立った第1シードの川口は、決勝で第2シードの大垣心太郎(関西・INOUE TA)に6-4、7-6(6)で勝利。昨年大会で同カテゴリーの決勝で敗退していた川口が、見事雪辱を果たす結果となった。

 試合序盤から激しい打ち合いを展開したこの試合は、速いテンポで攻撃を仕掛ける川口が1ブレークの差を守り第1セットを先取。第2セットはお互い譲らずの展開でタイブレークへ。そして、5-6と大垣にセットポイントを握られるピンチを凌ぐと、最後は白熱のラリー戦を制し、熱戦に終止符を打った。

「今年は優勝できてすごくうれしい」と喜びを語った川口。「去年は競った場面で勝ち切れなかったり、そういった試合が結構多かった。でも今年に入って日本代表でプレーすることになってからは、少しずつ勝負強くなって苦しい場面でも勝てるようになってきた」と自身の成長を実感している様子だ。

 そして、今後に向けては「ITFの大会に出ようと思っている。ランキングを上げて、まずはグランドスラムジュニアに出場したい」と目標を掲げた。また、参考にしている選手について問うと「カルロス・アルカラス」と回答。「アグレッシブにプレーし、ドロップショットやボレー、何でもできる選手になりたい」と理想のプレースタイルを明かした。
 
 一方、女子は第3シードの鈴木が第4シードの若菜蘭(東海・三重GTC)を6-3、6-1で下して優勝を飾った。昨年10月の「RSK全国選抜ジュニアテニス大会」準々決勝で若菜に6-1、5-1のリードから逆転負けを喫していた鈴木は、「試合前から気を抜かずに積極的にプレーする」という思いで試合に臨んだ。

 その言葉通り、持ち前のパワフルなストロークで主導権を握る。そして、ネットにも積極的に出てポイントを積み重ねていく。最後はフォアハンドの強打が決まり、シングルスで全国初タイトルを手にした。勝因については「今回は攻めのテニスを徹底した。最後の最後まで攻め切ることができた」と振り返っている。

 最近はネットプレーと回り込みのフォアハンドを強化しているという鈴木。今後の目標については、「全日本ジュニアで単複優勝。そして、海外の大会にも挑戦したいと思っている」と意欲を示した。

 19日に行なわれた14歳以下の試合結果は以下の通り。

【全国選抜ジュニアテニス選手権大会】 
◆男子結果
決勝/川口孝大(関東・はちおうじ庭球塾)[1] 6-4 7-6(6) 大垣心太郎(関西・INOUE TA)[2]
3位決定戦/山口芽輝(九州・チームエリート)[4] 6-4 7-6(4) 遠藤栞吾(関東・荏原SSC)[3]

◆女子結果
決勝/鈴木美波(東海・Wishテニスクラブ)[3]  6-3 6-1 若菜蘭(東海・三重GTC)[4]
3位決定戦/色川渚月(関東・CSJ)[2]  6-3 6-1 佐脇京(関東・桜台テニスクラブ)[1]

([ ]内の数字はシード番号)

取材・文●前道右京(スマッシュ編集部)

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