先日行なわれたテニス四大大会のひとつ「全仏オープン」(フランス・パリ/クレーコート)でベスト8に進出するも、右ヒザの内側半月板損傷により準々決勝を試合前に棄権し、直後に同箇所の手術を決行した世界ランク3位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)。
ただ現在は37歳とは思えない驚異の回復力を見せており、先日には早くもコート練習を再開した。来週開幕を迎える今季3つ目の四大大会「ウインブルドン」(7月1日~14日/イギリス・ロンドン/芝コート)の出場可否については、近日中に判断を下す見込みとなっている。
そんなジョコビッチの現況に同情を寄せるのが、世界12位のテイラー・フリッツ(アメリカ/26歳)だ。フリッツと言えば2021年の全仏オープンで右ヒザを負傷し、2回戦敗退後には車いすでコートから退場したシーンが記憶に新しい。それでも同箇所の手術を経て芝シーズンで即復帰。手術から20日ほどで参戦したウインブルドンでは初の3回戦進出を果たしていた。
テニス系海外メディア『Tennis 365』によると、先日フリッツは自身と似たような境遇をたどりつつあるジョコビッチから連絡を受け、「自分がヒザをケガした時にどんなことを感じたのかを伝えた」という。
「ノバクがウインブルドンに出場することは可能だ」と断言した26歳は、自身の過去の経験を踏まえてこう続けた。
「すでに僕が経験したのと全く同じことだ。もちろんその時の僕はウインブルドンで(ジョコビッチのように)優勝を争っていたわけではない。うまくいけば数ラウンドは勝てるかもと思って出場しただけのことだった。プレーをしていくつか勝つこと自体は可能だ」
「僕が手術を受けた時は歩くことさえできなかったが、それは人それぞれだ。(繰り返しにはなるが)ノバクと僕のケガは同じもので、結局は手術後の炎症のレベルの問題だ。(通常は)手術からすぐにほぼ完全に力を取り戻せる。炎症が治まって再び腫れが出ずにプレーできれば大丈夫だろう」
負傷当時のフリッツは、ウインブルドンに出場できるよう「3~4時間の理学療法と大量のアイシングを行ない、余分な炎症を引き起こさないような食生活も心がけていた」そという。ただし、どの大会でも優勝候補になるジョコビッチと自身とは「状況がちょっと異なる」とし、こう締めくくった。
「ウインブルドンに出るのであれば、ノバクは優勝したいと思っているだろう。1つのトーナメントで全てのラウンドをプレーするとしたら、当時の僕とは違う。僕はいずれにしても下位シードになる予定だった。数ラウンド勝てたことだけでも、僕にとっては確かな結果だったよ」
果たしてジョコビッチは過去7度の優勝を誇るウインブルドンのコートに立てるのか。ファンからも注目が集まる。
文●中村光佑
【PHOTO】ジョコビッチをはじめ全仏オープン2024で奮闘する男子選手たちをピックアップ
【関連記事】右ヒザ手術のジョコビッチがウインブルドン出場に向けて練習再開!「一日一日を積み重ねていく」
【関連記事】ヒザを手術したジョコビッチがリハビリを開始!「前進」と一言添えて、メニューをこなす様子を公開
ただ現在は37歳とは思えない驚異の回復力を見せており、先日には早くもコート練習を再開した。来週開幕を迎える今季3つ目の四大大会「ウインブルドン」(7月1日~14日/イギリス・ロンドン/芝コート)の出場可否については、近日中に判断を下す見込みとなっている。
そんなジョコビッチの現況に同情を寄せるのが、世界12位のテイラー・フリッツ(アメリカ/26歳)だ。フリッツと言えば2021年の全仏オープンで右ヒザを負傷し、2回戦敗退後には車いすでコートから退場したシーンが記憶に新しい。それでも同箇所の手術を経て芝シーズンで即復帰。手術から20日ほどで参戦したウインブルドンでは初の3回戦進出を果たしていた。
テニス系海外メディア『Tennis 365』によると、先日フリッツは自身と似たような境遇をたどりつつあるジョコビッチから連絡を受け、「自分がヒザをケガした時にどんなことを感じたのかを伝えた」という。
「ノバクがウインブルドンに出場することは可能だ」と断言した26歳は、自身の過去の経験を踏まえてこう続けた。
「すでに僕が経験したのと全く同じことだ。もちろんその時の僕はウインブルドンで(ジョコビッチのように)優勝を争っていたわけではない。うまくいけば数ラウンドは勝てるかもと思って出場しただけのことだった。プレーをしていくつか勝つこと自体は可能だ」
「僕が手術を受けた時は歩くことさえできなかったが、それは人それぞれだ。(繰り返しにはなるが)ノバクと僕のケガは同じもので、結局は手術後の炎症のレベルの問題だ。(通常は)手術からすぐにほぼ完全に力を取り戻せる。炎症が治まって再び腫れが出ずにプレーできれば大丈夫だろう」
負傷当時のフリッツは、ウインブルドンに出場できるよう「3~4時間の理学療法と大量のアイシングを行ない、余分な炎症を引き起こさないような食生活も心がけていた」そという。ただし、どの大会でも優勝候補になるジョコビッチと自身とは「状況がちょっと異なる」とし、こう締めくくった。
「ウインブルドンに出るのであれば、ノバクは優勝したいと思っているだろう。1つのトーナメントで全てのラウンドをプレーするとしたら、当時の僕とは違う。僕はいずれにしても下位シードになる予定だった。数ラウンド勝てたことだけでも、僕にとっては確かな結果だったよ」
果たしてジョコビッチは過去7度の優勝を誇るウインブルドンのコートに立てるのか。ファンからも注目が集まる。
文●中村光佑
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