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海外テニス

「エース1本につき200ドル」キリオスが森林火災の被害者支援のため動き、賛同する選手、ファンが続出!

誉田優

2020.01.08

ATPカップでのキリオス(右)とデミノー(左)。(C)Getty Images

ATPカップでのキリオス(右)とデミノー(左)。(C)Getty Images

 新たなテニスシーズンの幕開けとなる開催地、オーストラリアでは、大規模火災が起こっている。これまでに20人を超える人々と、多くの野生動物が犠牲となっている。

 この事態に胸を痛めたオーストラリア出身のニック・キリオスは、1月2日にTwitterにて、オーストラリアテニス協会と全豪オープンの公式アカウントに向けて「火災の被害者を支援するために、プレ全豪オープンエキジビションができるんじゃないか?」と呼びかけた。

 さらに、「火災の被害を受けた人々に対するサポートを始めます。オーストラリアで開催される試合で、1つエースを取るごとに、200ドルを寄付します。」と投稿。

 この行動に、「素晴らしい!」「いい奴だ!」「多くのエースを取って、勝利して」「ニックのエースごとに5ドル寄付する」など賞賛のコメントが相次いでいる。

 これらのツイートをきっかけに、多くのテニス関係者も支援へと乗り出した。キリオスと同じく、オーストラリア出身のアレックス・デミノーは、キリオスのツイートを引用する形で、「僕は1つのエースに対して250ドルを寄付します。キリオスほどエースを取れるとは思わないから」と発表。
 
 この動きは、女子テニス選手にも広がっている。チェコのカロリナ・プリスコワやロシアのアマンダ・アニシモワも、エースを奪った数に応じて、寄付すると投稿した。ドイツのヤン・レナード・ストルフは、2000ドルの寄付を発表した。選手たちのこのような行動は今後も続きそうだ。

 提案者のキリオスは、被害情報に関するツイートと、支援に賛同したテニス関係者のツイートをリツイートして、情報を発信することでも支援を続けている。

 一方で、火災による粉塵や煙によって、選手や観客の健康に悪影響が出るという意見もあり、ATPツアーやWTAツアーの下部大会に当たるキャンベラ国際大会は、すでに会場をビクトリア州のベンディゴへ移して開催されている。ノバク・ジョコビッチも、延期は最後の手段ではあるが、非常事態なのだから考えるべきだと話している。

文●誉田優
フリーライター。早稲田大学スポーツ科学部卒業。
Twitter:yu__honda/Instagram:yu__honda
 
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