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ウインブルドン敗退のメドベージェフが“2バウンド”を巡る判定に不満!「なぜチャレンジシステムを活用しないのか」<SMASH>

中村光佑

2024.07.14

ノットアップ(2バウンド)を巡る判定で警告を受けたメドベージェフが最新テクノロジーの活用を訴えた。(C)Getty Images

 現在開催中のテニス四大大会「ウインブルドン」の男子シングルスで、初の決勝進出を逃した世界ランク5位のダニール・メドベージェフ(ロシア)が準決勝敗退後の記者会見に登場。その中で試合中に自身が暴言によるペナルティを受けたシーンに触れ、ノットアップ(2バウンド)の可否を検証するチャレンジシステム(ビデオ判定)の導入を求めた。

 2年連続のウインブルドンベスト4入りを果たしたメドベージェフは、現地12日に行なわれた準決勝でディフェンディングチャンピオンのカルロス・アルカラス(スペイン/3位)と対戦。第4、6ゲームでブレークを果たしたメドベージェフは第9ゲームでサービング・フォー・ザ・セットを迎えるもストローク戦でのミスが重なり、アルカラスに3本のブレークポイントを与えてしまう。

 うち2本を凌いだメドベージェフは、30-40の場面でもアルカラスのネット際に落ちるドロップショットをギリギリのところで返球したのだが、主審はこれをノットアップと判定。メドベージェフはこの判定に納得がいかず暴言を吐いてしまう。

 すると主審は審判台を降り、スーパーバイザーとの協議の末にメドベージェフへ「スポーツマンシップに反する警告」を宣告。そのままプレーが再開されると、メドベージェフは何とか気持ちを切り替え、タイブレークを制して第1セットを先取した。しかしその後はアルカラスにゲームの主導権を握られ、3セットを立て続けに落として敗退。惜しくも自身初のウインブルドン決勝進出を逃した。
 
 試合後の会見でメドベージェフは警告を受けた問題のシーンについて言及。当時の状況をこう説明した。

「実は、ずっと前(22年)に全仏オープンでチリッチ(クロアチア/元3位)に負けた時も今日と同じ主審が担当したんだけど、その時も彼女にギリギリで返球したボールをノットアップと判定された。それで、また僕に不利な判定をされたと思った。あれ(暴言とされている内容)はロシア語で呟いたもので、一線を越えるようなことは言っていない」

 主にチャレンジシステムはショットのイン・アウト判定に使用されているが、それを踏まえてメドベージェフは「2バウンドの可否に対してもチャレンジシステムがあれば、事はずっと簡単になると思う」と主張。その上で次のように不満を口にした。

「チャレンジシステムではバウンドがどうなったかを表示できるはずだからね。それを使用できれば、このような問題は発生しないだろう。だからなぜチャレンジシステムを活用しないのかがわからない」

 試合中継のリプレー映像を見る限りは非常に微妙なところではあったが、おそらくメドベージェフとしては1バウンドで返球できた感覚があったのだろう。テクノロジーが発達している今、ノットアップを含めた幅広いシーンでのチャレンジシステム導入を検討してもいいのではないだろうか。

文●中村光佑

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