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【パリ五輪】「こんな結果は期待していなかった」マリーが錦織/ダニエルペアからの劇的な勝利を振り返る<SMASH>

スマッシュ編集部

2024.07.29

劇的な逆転劇に喜びを爆発させるマリー(右)とエバンス(左)のイギリスペア。(C)Getty images

 パリ五輪のテニス競技(7月27日~8月4日/クレー)では、大会2日目の現地28日に男子ダブルス1回戦を実施。今大会限りでの現役引退を表明している元世界1位のアンディ・マリー(シングルス121位)と、ダニエル・エバンス(同59位)のイギリスペアは、日本の錦織圭(同435位)とダニエル太郎(同90位)のペアに2-6、7-6(5)、10-4のフルセットで勝利した。

 この試合、ファイナルセットのマッチタイブレークで4-9と、日本ペアに5本のマッチポイントを握られたイギリスペアだったが、ここから7ポイント連取と驚異的な粘りを見せての大逆転勝利。試合を見ていた人ならば誰もが予想しなかったであろう劇的な展開で決着を迎えた。

 当事者であったマリー自身も、挽回の直前までは諦めかけていたことを認めている。英国国営メディア『BBC』によると、マリーは「あの段階までの僕たちのプレーぶりからは、こんな結果を期待していなかったよ。僕たちは確実にうまくプレーできていなかった」と語っている。
 
 ところが1本、また1本とポイントを重ねるうちに「だんだんと心を落ち着かせていった」というマリー。「終盤には最高のプレーができたよ」と、徐々に自信を高めての逆転劇だったことを明かした。

「僕はこれまで、勝つ見込みがないような試合を何度も覆してきた。それは自分の持つ精神的な強さ、強靭さによるものだ。だが今日は1人でこれを成し遂げることはできなかっただろう。エボ(エバンス)はその点で非常に大きな役割を果たしてくれたと思う」

 大会前のインタビューでは、パリ五輪での引退が「適切な時期だ」と語っていたマリー。今大会はダブルスのみの出場となったため、同種目での敗退はキャリアの終焉を意味する。困難な試合や深刻なケガなど、これまで数々の逆境を跳ねのけてきたその強靭な精神力をもって、最後にもう一花咲かせてくれることを願いたい。

構成●スマッシュ編集部

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