新年早々にラファエル・ナダルとノバク・ジョコビッチの両雄が相対し、最終的にはセルビアが、スペインを破って初代チャンピオンの栄冠に輝く――。
ATP主催の国別対抗戦として産声を上げたATPカップは、連日連夜熱戦続きで、ファンの応援合戦にも熱がこもった。スター選手は単複で獅子奮迅の活躍を見せ、ティム・ヘンマンやマラット・サフィンら往年のスター選手のキャプテン姿も、古株のテニスファンたちをうっとりさせる。主催者のATPやテニスオーストラリアにしてみれば、これ以上望めぬスタートを切ったのは間違いない。
ただ、問題提起や批判の声が、内外から聞こえなかった訳ではない。特に、ATPカップ発足決定時から幾度も議題に上がってきた、「デビスカップの6週間後に、再び国別対抗戦を行なう必然性があるか?」の問いは、依然、宙に浮いたままだ。
ナダルは「まるで、まだ昨シーズンが終わっていないようだ」と言い、ジョコビッチはデ杯の時にも繰り返した、「デ杯とATPカップを統合すべき」の提言を改めて強調する。セルビアの2番手を務めたドゥサン・ラヨビッチも、「わずか7日間しか休日は取れず、プレシーズンもたったの3週間。十分な準備期間とは言えない」と言い、「このことが、長期的にどのような影響を及ぼすのか、今季しっかり見ていかなくてはいけない」と進言した。
また、これは“ワールドカップ型”に様式を変えたデビスカップでも見られた現象ではあるが、エース格の選手に掛かる負担が、あまりに大きいのは明白だ。ナダルとジョコビッチは共に、9日間でシングルス6試合、ダブルス2試合を戦い抜いている。
この過酷なスケジュールで強いられるのは、試合による疲弊だけではない。拘束時間が長いため、通常のルーティーンを大きく狂わされることになるからだ。望むタイミングでマッサージや食事をとれないのは、リカバリーにも影響するだろう。当然、睡眠時間も削られる。準々決勝の対ベルギー戦後にナダルがベッドに入ったのは、翌朝の5時半以降だったと言う。
さらに忘れてはならないのは、スペインとロシアの面々は、西海岸のパースでグループステージを終えた後、3,300キロの距離と3時間の時差を越えて、東海岸のシドニーまで移動しているという事実。開催地をどうするかは、今回、浮き彫りになった課題だろう。
ATP主催の国別対抗戦として産声を上げたATPカップは、連日連夜熱戦続きで、ファンの応援合戦にも熱がこもった。スター選手は単複で獅子奮迅の活躍を見せ、ティム・ヘンマンやマラット・サフィンら往年のスター選手のキャプテン姿も、古株のテニスファンたちをうっとりさせる。主催者のATPやテニスオーストラリアにしてみれば、これ以上望めぬスタートを切ったのは間違いない。
ただ、問題提起や批判の声が、内外から聞こえなかった訳ではない。特に、ATPカップ発足決定時から幾度も議題に上がってきた、「デビスカップの6週間後に、再び国別対抗戦を行なう必然性があるか?」の問いは、依然、宙に浮いたままだ。
ナダルは「まるで、まだ昨シーズンが終わっていないようだ」と言い、ジョコビッチはデ杯の時にも繰り返した、「デ杯とATPカップを統合すべき」の提言を改めて強調する。セルビアの2番手を務めたドゥサン・ラヨビッチも、「わずか7日間しか休日は取れず、プレシーズンもたったの3週間。十分な準備期間とは言えない」と言い、「このことが、長期的にどのような影響を及ぼすのか、今季しっかり見ていかなくてはいけない」と進言した。
また、これは“ワールドカップ型”に様式を変えたデビスカップでも見られた現象ではあるが、エース格の選手に掛かる負担が、あまりに大きいのは明白だ。ナダルとジョコビッチは共に、9日間でシングルス6試合、ダブルス2試合を戦い抜いている。
この過酷なスケジュールで強いられるのは、試合による疲弊だけではない。拘束時間が長いため、通常のルーティーンを大きく狂わされることになるからだ。望むタイミングでマッサージや食事をとれないのは、リカバリーにも影響するだろう。当然、睡眠時間も削られる。準々決勝の対ベルギー戦後にナダルがベッドに入ったのは、翌朝の5時半以降だったと言う。
さらに忘れてはならないのは、スペインとロシアの面々は、西海岸のパースでグループステージを終えた後、3,300キロの距離と3時間の時差を越えて、東海岸のシドニーまで移動しているという事実。開催地をどうするかは、今回、浮き彫りになった課題だろう。