国内テニス

【全日本テニス】ホープ本田尚也が初出場で白星! 錦織らと間近に接し「プロになるために学ぶことが多かった」<SMASH>

渡辺隆康(スマッシュ編集部)

2024.10.06

全日本初出場の本田尚也は「コロシアムはめちゃくちゃ広くて緊張した」と言うが、崖っぷちから自分のテニスを取り戻し、プロの末岡大和に逆手勝ちした。写真:滝川敏之

 テニスの日本チャンピオンを決める「三菱電機ビルソリューションズ 全日本テニス選手権99th」(10月4日~13日/ハードコート)が東京・有明テニスの森公園で開催されている。第3日を迎えた6日には男子シングルス1回戦と女子シングルス2回戦などを実施。この日は特に若手が元気なプレーを見せた。

 男子1回戦で注目されたのは、スペインのナダルアカデミーで腕を磨く18歳の本田尚也だ。今年のウインブルドンジュニアでベスト4に入ったホープがワイルドカードで全日本に初出場。予選勝ち上がりの末岡大和と対戦した。

「コロシアムだったので最初は本当に緊張して、思うようなプレーができなかった」と言う本田は、動きが硬く、ミスも続いて、末岡のパワーに圧倒される。第1セットを3-6で落とし、第2セットも2-5のピンチ。

 しかし「2セット目の途中からできるだけコートに入れようと粘り強くプレーすることで、ゲームが取れてきた」と踏みとどまる。ここから5ゲーム連取で第2セットを奪取。
 
 第3セットでは大気の片りんを存分に見せつけた。低弾道のバックハンドを測ったようにコーナーに打ち込み、エースを量産。相手に振られても俊敏なフットワークで追いつき、カウンターで切り返す。

「3セット目は気持ちが落ち着き、慣れてきて、少しずつ攻めに転じることができた」と本田。2-2から4ゲーム連取で試合を締めた。

 年明けにはプロ登録する予定だという本田。この秋はデビスカップ日本代表に帯同し「錦織選手や西岡選手のプレーや練習、オフコートでの過ごし方とか、自分も今後プロになった時のために色々学ぶことが多かった」と、貴重な時間を過ごした。そこで得たものは全てこれからの糧となっていくだろう。まずは今回の全日本で大暴れし、プロ転向に弾みをつけてほしい。

 女子2回戦では、筑波大学3年生の吉本菜月と亜細亜大学を卒業してプロ1年目の山崎郁美のカードがコロシアムの第1試合に組まれた。2023年と22年のインカレ女王対決は、吉本が冷静なプレーで山崎を押し切った。
 
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新旧インカレ女王対決はケガを乗り越えた吉本菜月が制す