専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
海外テニス

全豪オープンで自身の可能性を手にした柚木武と渡邉聖太!ダブルスの大先輩、加藤未唯も「世界で戦える」と太鼓判<SMASH>

内田暁

2025.01.19

昨年の全日本選手権優勝ペアで今回初めて全豪オープンに出場した渡邉聖太(左)と柚木武(右)の2人(写真は全豪オープン会場)。写真:内田暁

昨年の全日本選手権優勝ペアで今回初めて全豪オープンに出場した渡邉聖太(左)と柚木武(右)の2人(写真は全豪オープン会場)。写真:内田暁

 今回の全豪オープンテニスで、グランドスラム(四大大会)デビューを果たした、日本人ペアがいる。

 柚木武と、渡邉聖太。2人は昨年10月の全日本選手権優勝ペアであり、既にATPチャレンジャー(下部ツアー)のタイトルも獲得している、押しも押されもせぬ日本のトップペア。柚木は2月上旬に行なわれる男子国別対抗戦「デビスカップ」の対イギリス戦、日本代表にも初選出されている。

 ただランキング的には、柚木が144位で、渡邉が167位。ともにキャリア最高位を更新中だが、グランドスラムにはまだ届かない数字だ。そんな2人が今大会に出場できたのは、昨年末に開催された“アジアパシフィック・ワイルドカード選手権”を勝ち抜いたから。インドなどのダブルス大国の熟練ペアとの激闘を制し、自力で勝ち取った夢舞台への切符だった。

「本当に日本とかと比べても大規模な施設で、来た初日とかも結構圧倒されていました」

 初めて目にするグランドスラムの景色と空気を、柚木は素直に言葉にした。

 それでも試合では、「緊張はなかった」という。実際に初戦では、熟練のサンティアゴ・ゴンザレス/ ルーカス・ミードラー組から第1セットを奪う好スタート。196㎝の長身から打ち下ろされる柚木のサービスに、渡邉の高いコートカバー能力と鋭い反応が噛み合った。

 ただそこからは、相手も2人を分析したか、6-1、3-6、4-6で逆転される。それでも2人は試合後、「そこまで差はなかった」と自分たちの現在地を確認。現在26歳の柚木は「30歳前にはグランドスラムで戦えるようになりたい」と言い、24歳の渡邉も「あと2年、ダブルスにフォーカスして勝負したい」と続いた。
 
 そんな2人を、「もっと早く世界で戦えると思う」と評するのは、現在、日本女子ダブルス勢ランキングトップの加藤未唯だ。

「特に柚木くんは、背が高いというアドバンテージがあるし、左利き。絶対に20位くらいには直ぐに行ける」とエールを送る。

「ダブルスでも大きい大会に出られるようになれば気分が上がるし、賞金も大きくなる。『ダブルスをしたら良いのにな』と思う選手は、日本でも見ていて、たくさんいる」とも加藤は言った。
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号