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海外テニス

デ杯イギリス戦、西岡良仁&錦織圭が連勝し日本が歴史的勝利!「魂を込めて戦ってくれた」と添田監督<SMASH>

渡辺隆康(スマッシュ編集部)

2025.02.02

逆転でイギリスから初勝利を挙げた日本デ杯チーム。左から柚木武、西岡良仁、錦織圭、添田豪監督、綿貫陽介、内山靖崇。写真:スマッシュ編集部

逆転でイギリスから初勝利を挙げた日本デ杯チーム。左から柚木武、西岡良仁、錦織圭、添田豪監督、綿貫陽介、内山靖崇。写真:スマッシュ編集部

 男子テニスの国別対抗戦「2025デビスカップ(デ杯)」ファイナル予選1回戦の日本対イギリス戦は、初日の1勝1敗を受け、2月1日に2日目の試合をブルボンビーンズドーム(兵庫県三木市)で行なった。日本は最初のダブルスを落としたが、続くシングルスで西岡良仁(世界ランク67位)と錦織圭(70位)が連勝し、計3勝2敗で2回戦に駒を進めた。

 デ杯は“テニスのワールドカップ”と称される団体戦。ファイナル予選の1、2回戦を勝ち抜くと、11月の「ファイナル8」の出場権を得られる。予選は5戦中3勝したチームが勝ちとなる。

 日本はダブルスに綿貫陽介(複1261位)とデ杯初抜擢の柚木武(複144位)のペアを起用。先の全豪オープンで四大大会初出場を果たすなど、進境著しい柚木の勢いを買い、ニール・スカプスキ(複16位)とジョー・ソールズベリー(複43位)の強豪ペアにぶつけた。

 綿貫/柚木は、元世界1位同士のペアを相手によく戦った。柚木のビッグサービスはこのレベルでも十分通用し、エースやフリーポイントを量産。綿貫もキレのあるサービスと早いタイミングの突き球で相手を苦しめた。
 
 結果的に2人は1つもサービスゲームを落とさず、2セットともタイブレークまで競り合う接戦。差を分けたのは“手堅さ”だろうか。パワーで押していたのはむしろ日本ペアだったが、英国ペアは精度の高いサービス、ネットプレー、リターンと隙がなく、柚木のサービスに対してもロブをうまく使って陣形を崩した。それが6-7(4)、6-7(3)というタイブレークでの数ポイントの差に表れたと言えよう。

「相手チームのダブルスの“プレーのうまさ”に対し、突破力が足りなかった」(綿貫)、「プレー自体は良かったと思うが、ダブルスは細かいところのミスで差が出る」(柚木)という2人の言葉が試合内容を如実に物語っている。とはいえ、ブレークポイントをサービスのフリーポイントでことごとく凌いだ柚木のプレーは、これまでの日本のダブルスにはない大きな魅力と映った。

 1勝2敗と追い込まれた日本だが、エース対決で西岡が踏ん張る。前日、錦織に攻め勝ったジェイコブ・ファーンリー(77位)に対し、西岡らしい頭脳的な配球で攻め手を封じ、ミスの山を築かせた。「事前情報で、フォアハンドの好きなコースだったり、打ちにくいコース、バックの好きな展開、サービスのコースなど、かなり解像度の高いイメージができていた」と西岡は言う。
 
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