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海外テニス

デ杯イギリス戦、西岡良仁&錦織圭が連勝し日本が歴史的勝利!「魂を込めて戦ってくれた」と添田監督<SMASH>

渡辺隆康(スマッシュ編集部)

2025.02.02

写真左:勝利を決めた錦織を迎え歓喜する日本チーム。写真右(上から):代表の重責を担った西岡、錦織、柚木/綿貫。写真:スマッシュ編集部

写真左:勝利を決めた錦織を迎え歓喜する日本チーム。写真右(上から):代表の重責を担った西岡、錦織、柚木/綿貫。写真:スマッシュ編集部

 例えば「彼はフォアのダウンザラインは打てない。バックは低い弾道は好きだけど、ゆっくりしたボールは踏み込まないと打てないから、苦しくなったらそこに返せばいい」といったことだ。そして「攻めるなら相手のフォア、守るなら相手のバック」という“解”を導き出し、ファーンリーのテニスを根本から崩してみせた。

 第1セットは1ブレークして6-3、第2セットは互いに1つずつブレークする接戦となったが、タイブレークでは7-0と明確な差をつけた。「プラン立てて準備していった試合組みが、かなり当てはまった」と、まさに西岡の真骨頂が表れた勝利だった。

 全てがかかった最終シングルス、今度は錦織が魅せた。前日の敗戦は「この半年で一番悪かった」と言う錦織。その原因はサービスがイメージ通りに打てなかったため、「リズムを作れずに焦ってしまった」ことにあった。

 錦織はそれを1日できっちり修正した。「反省を生かして、焦りすぎず、ミスを減らす」ことを心掛け、「(サービスの)フォームも微調整した」。そして「昨日は焦りがあったので、じっくりプレーして、チャンスがあったら攻めることを意識した」と言う。

 ラリーをしっかり組み立てれば、その中から隙を見出して、攻撃できるのが錦織の強みだ。相手のビリー・ハリス(129位)は攻撃力こそ高いが、守備に回るとミスが多い。錦織は前日の西岡の試合からそれも頭にインプットし、攻守のバランスが取れたテニスで相手を翻弄した。ハリスは前日とは打って変わってミスを多発し、錦織は強引さが消えたぶん効率的にエースを奪う。
 
 試合を通じて全く危なげなかった。第1セットは2つ、第2セットは1つブレークし、自身のサービスはきっちりとオールキープした錦織。6-2、6-3の完勝で日本の勝利を決定し、「めちゃめちゃ出たい思いがある」というファイナル8への道をつないだ。

 日本はイギリスに過去0勝2敗で、今回が初勝利。添田豪監督は「この歴史あるチームに勝てたのは、歴史的快挙だと思う」と胸を張った。そして「2日間、どの試合も選手が魂を込めて戦ってくれた。その気持ちが伝わって感動した」とメンバーをねぎらった。

 9月のファイナル予選2回戦、日本はホームでドイツと対戦する。6年ぶりのファイナル進出まであと1勝だ。

【1月31日(金)試合結果】
第1試合 ○西岡良仁[7-5 6-1]ビリー・ハリス●
第2試合 ●錦織圭[3-6 3-6]ジェイコブ・ファーンリー○

【2月1日(土)試合結果】
第3試合 ●綿貫陽介/柚木武[6-7(4) 6-7(3)]J・ソールズベリー/N・スカプスキ○
第4試合 ○西岡良仁[6-3 7-6(0)]ジェイコブ・ファーンリー●
第5試合 ○錦織圭[6-2 6-3]ビリー・ハリス●

取材・文●渡辺隆康(スマッシュ編集部)

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