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海外テニス

全豪オープン会場に“ジョコビッチ銅像”の建立計画浮上!「積極的に取り組みたい」と大会責任者<SMASH>

中村光佑

2025.02.02

過去10回にわたり全豪オープンを制しているジョコビッチを称えるためにメルボルンの会場に銅像建立計画が浮上した(写真は10度目の優勝を飾った2023年大会)。(C)Getty Images

過去10回にわたり全豪オープンを制しているジョコビッチを称えるためにメルボルンの会場に銅像建立計画が浮上した(写真は10度目の優勝を飾った2023年大会)。(C)Getty Images

 今年5月に38歳を迎える男子テニス界のスーパースター、ノバク・ジョコビッチ(セルビア/元世界ランキング1位/現7位)。最高峰の四大大会ではこれまでに24度もの優勝を経験しているが、うち10勝は「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン)でマークしたものだ。さらには昨年の準決勝でヤニック・シナー(イタリア/現1位)に敗れるまで本大会33連勝という最多記録も持っており、ジョコビッチにとって全豪は様々な思い出が詰まった特別な舞台なのである。

 そんなレジェンドのメルボルンにおける輝かしい功績を称えるべく、トーナメントディレクターのクレイグ・タイリー氏が動き出した。会場内にオーストラリアのファンを長年魅了してきたジョコビッチの銅像を建てるという計画を練っているそうだ。これについて同氏は先日応じた米ニュースメディア『NEWS CORP』の取材で次のように詳細を語っている。

「私は、このエリア(会場)全体を偉大なテニス選手たちの銅像で満たしたいと思っている。毎年ここには新たにオーストラリア人選手の銅像を建てているし、そもそもこの会場はテニスという競技を念頭に置いて作られた場所だ。世界中から多くの人々がここに訪れている。全豪オープンが開催されていない時期でも、大会が行なわれている会場を実際に見てみたいという想いで見学をしにくる人もいる。だから、テニスならではの場所として、さらに提供できるものがあるのではないかと考えている」

 全豪で無類の強さを見せてきたジョコビッチの銅像を設置することは「当然のこと」だと主張するタイリー氏は、さらにこう続ける。
 
「彼はここで10回優勝しているし、今後も優勝する可能性はある。私は、テニス界のチャンピオンたちを称える機会があるなら、積極的にそれに取り組みたい。ノバク(ジョコビッチ)にせよ、6度優勝のロジャー・フェデラー(スイス/男子元1位)や7度優勝のセレナ・ウィリアムズ(アメリカ/女子元1位)にせよ、偉大な選手たちはたくさんいる」

 しかし海外メディア『tennishead』によれば、ジョコビッチの銅像を造ることについては賛否が分かれているという。近年彼がオーストラリアで何かと騒動に巻き込まれることが多いのが主な理由だ。中でも代表的なのは新型コロナウイルス・ワクチン未接種をめぐって国外追放と全豪欠場を余儀なくされた2022年1月の豪入国問題だろう。

 また今年は全豪の生中継で会場の様子を伝えた同国放送局『Channel 9』のアナウンサーを務めるトニー・ジョーンズ氏から侮辱の言葉を受け、抗議の一環でジョコビッチが4回戦後のオンコートインタビューを拒否するという事態に発展。極めつけはアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/現2位)との準決勝を途中棄権した際に一部の観客からブーイングを浴びるという仕打ちまで受けた。これらの出来事を踏まえ、ジョコビッチの銅像を建てる計画に複雑な感情を抱いている人も多いとのことだ。

 果たして“ジョコビッチ像建立計画”はそのまま実行されるのか、今後の動向をじっくりと見守っていきたい。

文●中村光佑

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