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海外テニス

復活途上でアキレス腱断裂の元世界10位プイユ。悲運にもめげず「復帰に向け全力を尽くす」と闘志<SMASH>

中村光佑

2025.02.11

アキレス腱断裂の重傷を負ったプイユ。一度は引退も頭をよぎったが、復活を期して手術を受け、無事成功したことを報告した。(C)Getty Images

アキレス腱断裂の重傷を負ったプイユ。一度は引退も頭をよぎったが、復活を期して手術を受け、無事成功したことを報告した。(C)Getty Images

 男子テニス元世界ランク10位のルーカス・プイユ(フランス/現93位)が2月10日に自身のSNSを更新し、先週母国で出場した下部大会「プレイ・イン・チャレンジャー」(2月3日~9日/フランス・リール/室内ハードコート/CH125)の決勝で右脚のアキレス腱を断裂したことを報告した。

 これまでに5つのツアータイトルを獲得し、2019年の「全豪オープン」で初の四大大会ベスト4入りを果たすなど、若くから目覚ましい活躍を見せてきた30歳のプイユ。右ヒジのケガやうつ病により23年には600位台までランキングを落としたものの、昨年にはチャレンジャーで結果を残して100位前後まで順位を戻し、先月の全豪オープンでは本戦ストレートインを果たす(結果は初戦敗退)など順調な復帰ロードを歩んできた。

 そんな中で迎えた同チャレンジャーで失セットを2に抑えて勝ち上がったプイユは、決勝では同胞の予選勝者アルトゥール・ブーキエ(フランス/大会時424位)と対戦。第1セットを3-6で落とすも第2セットは息を吹き返して5-3とリードを奪い、勝負はファイナルセットに持ち込まれるかと思われた。
 
 だがプイユを待っていたのは“悲劇の結末”だった。ブーキエのドロップショットを追いかけた直後に右脚のふくらはぎ部分を押さえながら悶絶し、そのまま途中棄権を表明。無念の準優勝となったプイユは表彰式で松葉杖をつきながらスピーチを行なったのだが、そこでは「これが僕のキャリア最後の試合になる可能性はある」と口にしていたほどだった。

 決勝終了後にプイユはSNSで「アキレス腱が完全に断裂しました」と報告。それでも同投稿では「数日以内に手術を受け、復帰に向けて全力を尽くすつもりです」とポジティブなメッセージを発信していた。

 その言葉通りすぐさま同箇所の手術を決行。11日には病室で笑顔を浮かべた写真を添え、「皆さん、温かいメッセージをありがとう。手術は無事成功しました」と伝えた。

 とはいえアキレス腱断裂という大ケガを負ったとなると実戦復帰にはかなりの時間を要するのは間違いないだろう。今月23日には31歳を迎えるプイユ。幾多の苦難を乗り越えてきた経験をもとに、何とかまた這い上がってくれることを願いたい。

文●中村光佑

【動画&画像】プイユが負傷したリールチャレンジャー決勝のハイライト映像&手術の成功を報告したSNS画面

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