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佐藤南帆が得意の両手打ちフォアのコツを伝授! パワーよりも前に入り早いタイミングで打つこと【プロが明かすテニス上達法】<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.02.11

甘いボールはコートの中に入って(2~3コマ目)、高い打点で捉えることが大切(5)。力を入れて打つよりも、タイミングを早く取ることを佐藤南帆プロは心掛けている。写真:THE DIGEST写真部

甘いボールはコートの中に入って(2~3コマ目)、高い打点で捉えることが大切(5)。力を入れて打つよりも、タイミングを早く取ることを佐藤南帆プロは心掛けている。写真:THE DIGEST写真部

 プロテニス選手は、高度なショットをいとも簡単に叩き込む。なぜあんなボールが打てるのか? その秘訣をプロ本人に明かしてもらうシリーズ。今回は学生女王からプロとなり、日本ランクトップ10入りを果たした佐藤南帆選手が登場。まずは最大の武器である両手打ちフォアハンドの強打について教えてもらった。

  *  *  *

 テニスを始めた3歳の時から、フォアハンドはずっと両手打ちです。パワーがなかったのでそうしたような気がします。最初は左手より右手を上にして、バックと持ち替えていたんですが、いずれ片手打ちに変えやすいようにと、途中から右手を下にしました。

 一時期、片手打ちで大会に出たり、軽いラケットで片手の練習をしたこともあります。でも、やはり両手の方がパワーが出るので、結局両手に落ち着きました。

 両手打ちのメリットは、第一にパワー、それとコースを隠せることですね。デメリットはリーチが狭いこと。私はずっと両手なので不具合は感じませんが、もし私がコーチになったら生徒に両手打ちは勧めないと思います(笑)。

 両手フォアで強打する時にまず意識しているのは、なるべく打点を高く取ることです(写真5コマ目)。それには前に入る必要があるので、常にそのチャンスをうかがっています。
 
 この写真を見ると、ベースラインの中に入れているし(3コマ目)、打点が身体よりも前なのがいいと思います。

 両手打ちは、身体に近い所で打つと窮屈になってしまうので、ボールとの距離を保つこともポイントかもしれません。そうするとしっかり最後まで振り切れます(7コマ目)。私の場合は右手主体で振って、左手は添えているという感覚です。

 あとは、手だけに頼らず身体全体で打ちたいので、その意味でも前に入ることが大切です。もともとそれほどパワーがあるわけではないので、力を入れるのではなく、タイミングを早くしてスイングスピードで打つという感じですね。

【プロフィール】佐藤南帆/さとうなほ
2001年1月23日、東京都生まれ。153cm、右利き。全仏ジュニアダブルスで準優勝し慶大に進学。インカレ、ユニバーシアード女王となり、22年秋にプロ転向する。両サイド両手打ちの強打と頭脳的な組み立てが武器。22年全日本選手権ベスト4、ITFツアー通算単5勝、複15勝。24年は国内ランク単9位、複8位をマークした。三田興産所属。

構成●スマッシュ編集部
※『スマッシュ』2023年8月号より再編集

【連続写真】前で叩いた佐藤南帆の両手打ちフォアハンド『30コマの超分解写真』

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