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国内テニス

日本リーグ男子はエキスパートパワーシズオカが8年ぶりの優勝!「最後まで走り抜く」ことで流れを作った望月勇希<SMASH>

渡辺隆康(スマッシュ編集部)

2025.02.17

テニス日本リーグ男子、8年ぶり3度目の優勝を飾ったエキスパートパワーシズオカ。左上はチームに流れを呼び込んだS2の望月勇希。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

テニス日本リーグ男子、8年ぶり3度目の優勝を飾ったエキスパートパワーシズオカ。左上はチームに流れを呼び込んだS2の望月勇希。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 実業団チームによる国内最高峰の団体戦「第39回テニス日本リーグ」の決勝トーナメントが、東京体育館(渋谷区)で2月14日から16日にかけて開催。最終日には男女決勝および3位決定戦が行なわれ、男子決勝はエキスパートパワーシズオカ(以下EPS)がノアインドアステージ(以下ノアIS)を2-0で下し、8年ぶり3度目の優勝を飾った。

 前回優勝の三菱電機と準優勝のイカイが共に初戦(準々決勝)で姿を消し、1st&2ndの予選ステージで全勝だった伊予銀行も準決勝で敗れる荒れた展開となった今大会。接戦を勝ち上げってきたのはEPSとノアISだった。

 3試合(シングルス2試合+ダブルス1試合)で競う日本リーグは、初戦をモノにした方が俄然有利となる。決勝でも勝敗の流れを大きく左右したのは最初に入ったS2だった。ノアISはプロ転向したばかりの18歳、富田悠太が格上の望月勇希を相手にイキのいいテニスで攻め立てる。ストロークもリターンも前に入って早いテンポで叩き、望月の強打に対しても引かずにカウンターで逆襲。第1セットを6-3で奪った。
 
 しかし経験豊富な望月は落ち着いていた。「第1セットは自分もあまり良くなく、相手はアグレッシブだった。何とか我慢して、第2セットからだんだん良くなり、自分からプレッシャーをかけられるようになった」。一気に持っていかれそうな流れだったが、じっくりラリーして自身の調子を取り戻し、6-3で第2セットを奪い返す。

 そしてマッチタイブレークではここぞとばかりギアを上げた望月。「自分から持ち味のフォアでどんどん攻めようと思った。あとは最後まで走り抜く」と、相手のお株を奪うようなアグレッシブなプレーを披露。「タイブレークになれば取ると思っていた」という自信に満ちたテニスで、10-8の接戦をモノにしてみせた。

 こうなるとEPSは強気に攻められる。EPSのエースは台湾のウー・トゥングリン。現在の世界ランクは238位だが、23年には自己最高158位をマークした身長188センチのパワープレーヤーだ。身長163センチの松田龍樹に、文字通り2階から打ち下ろすようなビッグサービスで襲い掛かった。

 サービスポイントが多いのはもちろんだが、少しでも甘いボールはどんどん叩いてネットに詰め、長いリーチでボレーを決めるウー。第1セットを6-3で簡単に奪う。
 
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