男子テニス元世界ランク７位のフェルナンド・ベルダスコ（スペイン）が２月15日に自身の公式インスタグラム（@ferverdasco）でメッセージ動画を投稿し、間もなく開幕を迎えるツアー大会「カタール・エクソンモービル・オープン」（２月17日～22日／カタール・ドーハ／ハードコート／ATP500）を最後に、現役を引退すると正式に発表した。

　2001年にプロデビューした41歳のベルダスコはシングルスでツアー７勝を挙げ、スペイン代表として出場した男子国別対抗戦「デビスカップ」でも母国の３度の優勝に貢献初の。四大大会４強入りを果たした09年「全豪オープン」では、準決勝で後に優勝した同胞のラファエル・ナダル（スペイン／元１位）に敗れるも５時間10分の死闘を演じ、同年にはキャリアハイの世界７位をマークした。

　またベルダスコはダブルスでも優秀な成績を残しており、13年の「Nitto ATPファイナルズ」（ツアー最終戦）を含め８つのツアータイトルを獲得。ダブルスランキングでも自己最高８位という輝かしい実績を持っている。

　23年９月を最後にツアーを離れ、最近は主に指導者として活動していたことからすでに引退したと思われていたベルダスコ。先日には一部メディアで四大大会最多タイのシングルス24勝を誇るノバク・ジョコビッチ（セルビア／現７位）のコーチに就任したとの噂が流れていたのだが、それについては誤報だったとのことだ。
  　そしてこのほど更新したインスタグラムでベルダスコは今回のドーハでジョコビッチとダブルスに出場すると報告し、これをもって現役を退くと発表。同投稿には次のようなメッセージが綴られている。

「ATPツアーで素晴らしい年月を過ごしてきましたが、カタール・エクソンモービル・オープンをもって、私の最後の大会を迎える時が来ました。そして、これ以上ない最高の形でキャリアを締めくくることになりました。私の友人であり、スポーツ界の真のレジェンドで史上最高のアスリートの１人であるノバク・ジョコビッチとダブルスを組むのです。最後の瞬間まで楽しみ、全力を尽くしたいと思います。良い時も悪い時も、私を支えてくれた全ての皆さんに感謝しています。この１週間を忘れられないものにしようと思います」

　なおドーハのダブルスのドロー（組み合わせ）はすでに発表されており、ベルダスコ／ジョコビッチは現地17日に予定されている１回戦でカレン・ハチャノフ／アレクサンダー・バブリク（ロシア／カザフスタン）のペアと対戦する。豪快なストロークで世界中のファンを魅了してきたベルダスコの“最後の花道”をしっかりと見届けたい。

文●中村光佑

【動画】ジョコビッチと組んで現役最後の試合を戦うことを表明したベルダスコのインスタグラム

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