女子テニス元世界ランク1位の大坂なおみ(現57位)が米大手メディア『CNN』のインタビューに登場。その中でメンタルヘルス(心の健康状態)の問題について議論することの重要性を説いた。
大坂は“アスリートはどんな時も強い心を持つべき”という風潮を大きく変えた人物といっても過言ではない。というのも2021年5月の全仏オープン(四大大会)で大坂が記者会見をボイコットして以降、多くの競技者がスポーツ界でどこかタブー視されてきたメンタルヘルスに光を当てるようになったからだ。
事実、女子体操界のスーパースター、シモーネ・バイルズ(アメリカ)や五輪史上最多となる22個のメダルを獲得した競泳のマイケル・フェルプス(アメリカ)も、アスリートの精神面の健康がいかに重要かを主張していた。
またテニス界では女子元世界1位のイガ・シフィオンテク(ポーランド/現2位)もメンタルヘルス支援団体へのチャリティー活動に精力的に取り組んでいる。
全仏での“記者会見ボイコット騒動”からはや4年が経とうとしている今でも、大坂はメンタルヘルスに対する自身の考え方は変わっていないとし、「精神面の健康について話すことは本当に重要だと思う」と主張。その根拠については「少なくとも私の場合は、落ち込んでいるときはいつも孤独を感じ、そのように孤独を感じているのは自分だけだと感じてしまうから」と自身の経験を踏まえて説明した。
その上で大坂はより一層メンタルヘルスの話題にスポットライトが当てられるには、“他者への気づき”や心の闇を抱えている人に寄り添う“思いやりの心”が必要だと自身の考えを述べた。
「同じように感じている人が他にもいると気づけば、もうそれほど孤立しているとは感じなくなると思う。だから、人々がそれについて話し続け、身体の健康と同じように扱うことが重要だと思う。(現状では)人々は身体の健康をメンタルヘルスよりもずっと大切に扱っている感じがする」
大坂本人は自身の現在の精神状態について、「母親になったことで忍耐強くなった」結果、全ての状況を受け入れられるようになったといい、メンタル面での成長を実感している様子。最後をこう締めくくった。
「全てをコントロールすることはできないから、特定の状況ではベストを尽くして結果が良くなることを願うことしかできないというのも理解している。『思い通りにならなくても、また別の日がある』って感じかな」
なお大坂は先月出場した四大大会「全豪オープン」で1、2回戦を突破したものの、ベリンダ・ベンチッチ(スイス/元4位/現58位)との3回戦で古傷の腹筋を再び痛めて途中棄権。2月は全ての大会をスキップし、次戦は3月5日に開幕するWTA1000シリーズ「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート)となる予定だ。
文●中村光佑
【画像】大坂なおみの「全豪オープン2025」激闘フォトギャラリー
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大坂は“アスリートはどんな時も強い心を持つべき”という風潮を大きく変えた人物といっても過言ではない。というのも2021年5月の全仏オープン(四大大会)で大坂が記者会見をボイコットして以降、多くの競技者がスポーツ界でどこかタブー視されてきたメンタルヘルスに光を当てるようになったからだ。
事実、女子体操界のスーパースター、シモーネ・バイルズ(アメリカ)や五輪史上最多となる22個のメダルを獲得した競泳のマイケル・フェルプス(アメリカ)も、アスリートの精神面の健康がいかに重要かを主張していた。
またテニス界では女子元世界1位のイガ・シフィオンテク(ポーランド/現2位)もメンタルヘルス支援団体へのチャリティー活動に精力的に取り組んでいる。
全仏での“記者会見ボイコット騒動”からはや4年が経とうとしている今でも、大坂はメンタルヘルスに対する自身の考え方は変わっていないとし、「精神面の健康について話すことは本当に重要だと思う」と主張。その根拠については「少なくとも私の場合は、落ち込んでいるときはいつも孤独を感じ、そのように孤独を感じているのは自分だけだと感じてしまうから」と自身の経験を踏まえて説明した。
その上で大坂はより一層メンタルヘルスの話題にスポットライトが当てられるには、“他者への気づき”や心の闇を抱えている人に寄り添う“思いやりの心”が必要だと自身の考えを述べた。
「同じように感じている人が他にもいると気づけば、もうそれほど孤立しているとは感じなくなると思う。だから、人々がそれについて話し続け、身体の健康と同じように扱うことが重要だと思う。(現状では)人々は身体の健康をメンタルヘルスよりもずっと大切に扱っている感じがする」
大坂本人は自身の現在の精神状態について、「母親になったことで忍耐強くなった」結果、全ての状況を受け入れられるようになったといい、メンタル面での成長を実感している様子。最後をこう締めくくった。
「全てをコントロールすることはできないから、特定の状況ではベストを尽くして結果が良くなることを願うことしかできないというのも理解している。『思い通りにならなくても、また別の日がある』って感じかな」
なお大坂は先月出場した四大大会「全豪オープン」で1、2回戦を突破したものの、ベリンダ・ベンチッチ(スイス/元4位/現58位)との3回戦で古傷の腹筋を再び痛めて途中棄権。2月は全ての大会をスキップし、次戦は3月5日に開幕するWTA1000シリーズ「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート)となる予定だ。
文●中村光佑
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