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海外テニス

ドーピングで3カ月間資格停止の王者シナー、フィジカルコーチは「改善したい点に十分取り組むことができる」と強化に意欲<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.02.28

ドーピング違反で3カ月にわたり表舞台から姿を消すことになったシナーだが、フィジカルコーチは資格停止期間を有意義に過ごすための計画を考えているようだ。(C)Getty Images

ドーピング違反で3カ月にわたり表舞台から姿を消すことになったシナーだが、フィジカルコーチは資格停止期間を有意義に過ごすための計画を考えているようだ。(C)Getty Images

 世界反ドーピング機構(WADA)との合意により、3カ月間(2025年2月9日~5月4日)の資格停止処分を受けている男子テニス世界ランキング1位のヤニック・シナー(イタリア/23歳)。プレーとランキングポイント獲得の機会を絶たれたが、チーム・シナーのフィットネスコーチは、処分期間中のさらなる強化に意欲を示している。

 処分が明けるまでシナーは、開催予定の4つのマスターズ1000大会を含め、あらゆるトーナメントに出場できない。それだけでなく、4月13日までは連盟やオリンピック委員会などの団体に所属する施設や公的な施設でのトレーニングも禁止されており、プロテニス選手と一緒に練習することも認められていない。

 しかし、シナーのチームはこの3カ月間を有意義な時間とすべく、復帰までのロードマップを描いているようだ。

 英スポーツメディア『スカイスポーツ』の取材を受けたフィジカルトレーナーのマルコ・パニチは、もちろん望んだ状況ではないとしつつ、多くの時間が持てることを前向きに捉えている。理学療法士のウリセス・バディオと共に、長年ノバク・ジョコビッチ(元世界1位/現7位)の成功を支え、昨年シナーのチームに加わった名コーチだ。
 
「多くの時間があるという事実は、まるで陸上競技のシーズンを計画しているようなものです。これだけ長い期間があれば、改善したい点に十分取り組むことができる。細かい点を磨く時間があるというのは重要だし、チーム全体の士気を高めることになると思います」

 幸いにもトレーニング活動の拠点は確保している。伊メディア『ガゼッタ・デロ・スポルト』紙によると、それはテニス連盟とは無関係なモンテカルロのプライベートクラブ。シナーは多くの時間をモナコで過ごしており、公国の納税居住者でもある。また、「モンテカルロ・マスターズ」が開催される期間(4月6日~13日)は同施設を使用できないが、スペインのマルベーリャに移動してトレーニングを続けるようだ。

 シーズンのオンオフを問わず、ケガのないテニス選手が3カ月もの時間をトレーニングに充てることなど普通はありえない。シナーがその身体を細部まで鍛え上げた頃、4月13日以降は練習場所や練習パートナーの制限が解かれる。そして復帰戦となる「イタリア国際」は5月7日開幕。若き王者は、いったいどんな姿を見せるのだろうか。

構成●スマッシュ編集部

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