男女共催のテニスツアー「BNPパリバ・オープン」(3月5日~16日/アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート/ATP1000・WTA1000)が、25年ぶりにサーフェス(コートの材質)を刷新したことは既報の通り。
では、フィーリングの変化はいかばかりか、選手たちの意見が大きく分かれている。「速くなった」「遅くなった」はたまた「気付かなかった」。トッププロの鋭い感性でも、受取り方は十人十色のようだ。
そもそも、新たに採用された「レイコールド」は球足が中速でバウンドが低いタイプ。これまでのザラザラした「プレキシペイブ」はスローで高く弾むとされ、今回の変更でコートは高速化が予想された。しかし、実際に体感した選手の声が予想を裏切るのはよくあること...。
まず概ね想定通りの感想を会見で述べたのは、この大会で2023年に女子シングルス決勝を戦った2人だ。
2年前に初優勝したエレーナ・ルバキナ(カザフスタン/世界ランキング7位)は、「それほど速くはないと思うけど、バウンドは少し低くなったわ」とコメント。
もう一方のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ/同1位)は「大好き。少し速くなって、私には向いているということでしょ? 今のところいい感じ。初戦が終わったらまた話します。その時にまだ気に入ってるといいけど(笑)」と好印象を明かしている。
反対に「遅くなった」と話すのは、2年連続して男子決勝でカルロス・アルカラス(スペイン/同3位)に敗れたダニル・メドベージェフ(ロシア/同6位)。
「正直に言うよ。インディアンウェルズは好きだし、今のコートも好きなんだけど、以前よりも遅くなったような気がする。すごく遅い。他の選手がどう思うかはわからない。でも僕は2日間、時差ボケで...。ただこの2日間プレーして、とても遅く感じたよ」
一方、大会2連覇中のアルカラスは、サーフェスの変更自体に戸惑いを見せつつも、大きな問題とは捉えていないようだ。
「コートが速くなったよね? 正直、見たときには理解できなかった変化だ。この大会は25年間、同じコートを使っていたけど今は変わった。なぜそうしたのかわからない。でも僕はサーフェスやあらゆる状況に自分のプレーを適応させることができる選手だと思っている。コートが少し速くなっても、いいテニスができると思うよ」
もう1人の前回覇者イガ・シフィオンテク(ポーランド/同2位)も、あまり気にしない派だ。
「違いはあまり感じないわ。私たちは1年間さまざまなサーフェスでプレーした後に、再びここに来るのだから。みんなちょっと違うって言うけど、私にはわからない。正直、あまり気にならないの。毎週、違う状況に慣れないといけないので」
なかには「気付かない」という“強者”もいる。マスターズのなかでインディアンウェルズでの勝率(62パーセント)が最も低いアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/同2位)だ。
「新しいサーフェスなの? 正直言って、僕は同じように感じる。4日間ここで練習したけど、気付かなかったよ」
選手によって大きく異なる感性は、どのような結果に結びつくのか、リニューアルされたコートで繰り広げられる大会の行方に注目したい。
構成●スマッシュ編集部
【動画】昨年の「BNPパリバ・オープン」で優勝を飾ったアルカラスとシフィオンテクの決勝ハイライト
【関連記事】25年ぶりにサーフェスを変更したBNPパリバ・オープン。今年から中速でバウンドが低い「レイコールド」が採用<SMASH>
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では、フィーリングの変化はいかばかりか、選手たちの意見が大きく分かれている。「速くなった」「遅くなった」はたまた「気付かなかった」。トッププロの鋭い感性でも、受取り方は十人十色のようだ。
そもそも、新たに採用された「レイコールド」は球足が中速でバウンドが低いタイプ。これまでのザラザラした「プレキシペイブ」はスローで高く弾むとされ、今回の変更でコートは高速化が予想された。しかし、実際に体感した選手の声が予想を裏切るのはよくあること...。
まず概ね想定通りの感想を会見で述べたのは、この大会で2023年に女子シングルス決勝を戦った2人だ。
2年前に初優勝したエレーナ・ルバキナ(カザフスタン/世界ランキング7位)は、「それほど速くはないと思うけど、バウンドは少し低くなったわ」とコメント。
もう一方のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ/同1位)は「大好き。少し速くなって、私には向いているということでしょ? 今のところいい感じ。初戦が終わったらまた話します。その時にまだ気に入ってるといいけど(笑)」と好印象を明かしている。
反対に「遅くなった」と話すのは、2年連続して男子決勝でカルロス・アルカラス(スペイン/同3位)に敗れたダニル・メドベージェフ(ロシア/同6位)。
「正直に言うよ。インディアンウェルズは好きだし、今のコートも好きなんだけど、以前よりも遅くなったような気がする。すごく遅い。他の選手がどう思うかはわからない。でも僕は2日間、時差ボケで...。ただこの2日間プレーして、とても遅く感じたよ」
一方、大会2連覇中のアルカラスは、サーフェスの変更自体に戸惑いを見せつつも、大きな問題とは捉えていないようだ。
「コートが速くなったよね? 正直、見たときには理解できなかった変化だ。この大会は25年間、同じコートを使っていたけど今は変わった。なぜそうしたのかわからない。でも僕はサーフェスやあらゆる状況に自分のプレーを適応させることができる選手だと思っている。コートが少し速くなっても、いいテニスができると思うよ」
もう1人の前回覇者イガ・シフィオンテク(ポーランド/同2位)も、あまり気にしない派だ。
「違いはあまり感じないわ。私たちは1年間さまざまなサーフェスでプレーした後に、再びここに来るのだから。みんなちょっと違うって言うけど、私にはわからない。正直、あまり気にならないの。毎週、違う状況に慣れないといけないので」
なかには「気付かない」という“強者”もいる。マスターズのなかでインディアンウェルズでの勝率(62パーセント)が最も低いアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/同2位)だ。
「新しいサーフェスなの? 正直言って、僕は同じように感じる。4日間ここで練習したけど、気付かなかったよ」
選手によって大きく異なる感性は、どのような結果に結びつくのか、リニューアルされたコートで繰り広げられる大会の行方に注目したい。
構成●スマッシュ編集部
【動画】昨年の「BNPパリバ・オープン」で優勝を飾ったアルカラスとシフィオンテクの決勝ハイライト
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