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国内テニス

【リポビタン国際ジュニア久留米】女子はノーシードの14歳、色川渚月がタイトルを手にする!<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.03.13

女子シングルス決勝はノーシードの色川渚月(左)がフルセットの末に主催者推薦で勝ち上がってきた13歳の原口礼(右)に競り勝ち優勝を飾った。中央は大会ゼネラルプロデューサーの伊達公子氏。写真提供:ヨネックス

女子シングルス決勝はノーシードの色川渚月(左)がフルセットの末に主催者推薦で勝ち上がってきた13歳の原口礼(右)に競り勝ち優勝を飾った。中央は大会ゼネラルプロデューサーの伊達公子氏。写真提供:ヨネックス

 国内外の有望ジュニア選手によるテニス大会「リポビタン国際ジュニア in 久留米 Supported by KIMIKO DATE×YONEX PROJECT」が、3月3日~9日にかけて福岡県の留米総合スポーツセンターで開催。将来のトッププレーヤーを目指して白熱した戦いが繰り広げられた。

 女子シングルス決勝は、ノーシードから勝ち上がった14歳の色川渚月(CSJ)と、ITFジュニア初参戦となる13歳、原口礼(KPI ACADEMY)との対戦となった。

 色川は序盤からストロークの強打で主導権を握り、第1セットを6-1で先取。第2セットも2ブレークで3-0とリードして一方的な展開となる、だが「勝ちを意識してしまった」ことで引いてしまい3-3に追いつかれる。

 原口はポジションを下げずに低い弾道で返球する速いストロークが持ち味。次第にその良さが現れ始めると、色川はボールを持ち上げ続けることを強いられ、このセットを5-7で落とした。

 色川は第3セットも先にブレークを許すが、そこから「低いボールをスライスで返すようにした」と作戦を変更して粘り強く対応。スコア4-4で迎えた第9ゲームをブレークすると、続くサービスゲームをラブゲームでキープし、見事優勝を果たした。

「優勝する、としっかり覚悟を決めて臨んだので、勝ててうれしいです。今後は、J100、J200、J500にどんどん挑戦して、そこで勝てる選手になっていきたいです」と、夢への第一歩を踏み出せたことを喜んだ。

 一方、初出場でJ30カテゴリー準優勝を果たした原口は、「自分の思うようにいかない中でも、気持ちを落とさずに最後まで戦えたことが良かったです。ボレーにつなげる展開を磨いて、海外の選手と戦えるように努力していきたいです」と課題に取り組む姿勢を見せた。

 なお、女子ダブルスは、中原萌/西川桃絆(愛媛トレセン/PDT)と、色川/武藤茉里(CSJ/高牟礼TT)の対戦となり、6-3、7-6(3)で中原/西川ペアが優勝した。西川は愛媛大会に続きITFダブルス2勝目をマークした。
 
 今回で4年目を迎えた久留米大会を終え、大会ゼネラルプロデューサーの伊達公子氏は、「女子決勝は中学生同士が戦うという、今大会は目的に沿った意義のある大会になりました。準優勝の原口さんは、ワイルドカード(主催者推薦)での出場となりましたが、そのチャンスをしっかり生かし、大きなものに変えてくれました。ワイルドカードは無制限にあるものではないので、そこを有効に使うという意識が、指導者の皆さんや、選手たちにも備わってきたと感じます」と、積み重ねてきたことによる成果を喜んだ。

 13~18歳が出場可能なITFジュニアは、世界への扉を開き、グランドスラム(四大大会)ジュニアへの道のりを歩むためには欠かせないもの。

 愛媛、岐阜と2週連続する大会とは異なり、1週のみ行う久留米大会に関して伊達氏は、「継続していく意向があり、今後はグレードを上げることなども含め、模索していきたいと思っています」と、大会としての発展についても検討を重ねる予定と語る。

■女子シングルス決勝結果
〇色川渚月(CSJ)61 57 75 原口礼(KPI ACADEMY)●

■女子ダブルス決勝結果
〇中原萌/西川桃絆(愛媛トレセン/PDT) 63 76(3) 色川渚月/武藤茉里(CSJ/高牟礼TT)●

構成●スマッシュ編集部、協力●ヨネックス株式会社

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