前回、テニスには考える力が必要だと書きました。自分で考える力を育てるためには、子どもの頃から「これをしたらダメ」「失敗したらダメ」という「ダメ」なことから解き放たれてほしいと思います。
若い時は特に、冒険をしましょう。色々なことにトライする! 失敗も成功もするでしょう。それでいいのです。トライしなければ、その結果さえわかりませんから。
行動だけではなく、考え方も自由にノビノビとできるといいですね。年齢を重ねるにつれて考え方は丸くなりがちです。しかし、子どもの頃のように、天真爛漫な思考を持ち続けることができれば、テニスに関しても枠にはまらない部分が生まれてくると思います。それが個性です。
個性は個人スポーツにおいてはプラス要素です。高校生の時に日本のトップ選手と試合をしましたが、怖さを感じなかったことを覚えています。教科書のようなテニスで意外性がなく、こっちに打ってくるなと思う方に必ずボールが来たためです。
日本にはハウツー物が多く、こうあるべきという考えが根づいていますが、それでは世界では勝てません。個性は伸ばしていく必要があります。
プロを目指して成長するためには、色々なことに気付けることも大切です。向かい合って1対1で話すというコミュニケーションは必要で、その中に気付きがあるんだと感じます。
ジュニアキャンプを始めた頃、どれぐらいどんな思いを伝えていくのが良いのか悩んだ時期がありました。元日本代表監督の植田実さんに「相手は10代の子どもだけど、グランドスラムを目指して取り組んでいる時点で、プロフェッショナル。14歳だとしても、プロとして接するスタンスでいいのではないか」と言われて、自分の立ち位置が見えたことがありました。
相手の年齢に合わせる話し方をするのではなく、自分の感覚を維持して、相手が上がってくるように話していこうと決めました。だから、1回言って理解されなくても、何度でも言います。
コーチや親もテニスの話をする時は、ジュニアでも子どもではなく1人のプロを目指す人間として接して話をするようにしてください。会話から気付きを得たり、新しいアイデアが閃くきっかけになります。
文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン
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若い時は特に、冒険をしましょう。色々なことにトライする! 失敗も成功もするでしょう。それでいいのです。トライしなければ、その結果さえわかりませんから。
行動だけではなく、考え方も自由にノビノビとできるといいですね。年齢を重ねるにつれて考え方は丸くなりがちです。しかし、子どもの頃のように、天真爛漫な思考を持ち続けることができれば、テニスに関しても枠にはまらない部分が生まれてくると思います。それが個性です。
個性は個人スポーツにおいてはプラス要素です。高校生の時に日本のトップ選手と試合をしましたが、怖さを感じなかったことを覚えています。教科書のようなテニスで意外性がなく、こっちに打ってくるなと思う方に必ずボールが来たためです。
日本にはハウツー物が多く、こうあるべきという考えが根づいていますが、それでは世界では勝てません。個性は伸ばしていく必要があります。
プロを目指して成長するためには、色々なことに気付けることも大切です。向かい合って1対1で話すというコミュニケーションは必要で、その中に気付きがあるんだと感じます。
ジュニアキャンプを始めた頃、どれぐらいどんな思いを伝えていくのが良いのか悩んだ時期がありました。元日本代表監督の植田実さんに「相手は10代の子どもだけど、グランドスラムを目指して取り組んでいる時点で、プロフェッショナル。14歳だとしても、プロとして接するスタンスでいいのではないか」と言われて、自分の立ち位置が見えたことがありました。
相手の年齢に合わせる話し方をするのではなく、自分の感覚を維持して、相手が上がってくるように話していこうと決めました。だから、1回言って理解されなくても、何度でも言います。
コーチや親もテニスの話をする時は、ジュニアでも子どもではなく1人のプロを目指す人間として接して話をするようにしてください。会話から気付きを得たり、新しいアイデアが閃くきっかけになります。
文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン
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