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食中毒で棄権続きのルネ、今後のクレーシーズンに向けては「またベストのレベルに戻れる」と自信<SMASH>

中村光佑

2025.04.13

モンテカルロ大会で食中毒にかかり棄権を余儀なくされたルネだが、「いいテニスができていると思う」と今後向けて自信を示している。(C)Getty Images

 現在行なわれている男子テニスのマスターズ1000シリーズ「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」(4月6日~13日/モナコ・モンテカルロ/クレーコート)のシングルス1回戦で途中棄権を余儀なくされた世界ランキング12位のホルガー・ルネ(デンマーク)。リタイアの理由について本人は「食中毒によるものだった」と明かしている。

 食中毒による棄権は、2月の「メキシコ・オープン」(メキシコ・アカプルコ/ATP500)2回戦に次いでこれが今季2度目。戦績もアップダウンが激しく、3月の「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ/ATP1000)は準優勝したものの、アカプルコとモンテカルロを含めると、ここまでは出場7大会のうち5大会で2回戦以上に進出できていない。

 間もなく開幕するATP500シリーズ「バルセロナ・オープン」(4月14日~20日/スペイン・バルセロナ)でクレーシーズン2戦目を迎えるルネは、現地12日に開かれた大会開幕前の記者会見に出席。不本意な形で2023年に準優勝を経験したモンテカルロを撤退せざるを得なかったことへの悔しさを滲ませつつ、現在は体調が良くなっていると報告した。

「モンテカルロでは食中毒になってしまった。大好きな大会だから、とても運が悪かった。本当に大変だったし、その後の数日間も厳しかった。数日前から練習を再開していて、簡単な状況ではなかったけど、またコートに戻れてうれしく思う。今は体調も良いように感じるし、それはいい兆候だと思う」
 
 度重なる食中毒により「自分に合う食べ物と避けるべき食べ物を知るためにいくつか検査を受けた」というルネ。「特にそれがモナコのような好きな大会で起きると、とても煩わしいが、今は次の目標であるバルセロナに集中しようとしている」と、すでに気持ちを切り替えている様子だ。

 また好不調の波が激しい事実を認めつつもプレー自体はそれほど悪くはなく、すぐに以前の強さを取り戻せるはずだと21歳の若武者は自信を示す。

「今もいいテニスができていると思う。モンテカルロも体調を崩す直前の準備はとても良かったし、プレーの感触も良かった。自分のレベルについてはあまり深く考えていないんだ。ただただ毎日の努力に集中しているだけのこと。自分を信じているし、もし身体がフレッシュな状態になれば、またベストのレベルに戻れると確信している」

 なおルネは今回のバルセロナに第6シードで出場。大会初日の現地14日に予定されている1回戦では今季限りでの現役引退を表明している元世界17位のアルベルト・ラモス・ビノラス(スペイン/現234位/37歳)と対戦する。

文●中村光佑

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