現在開催中のテニスツアー「ムチュア・マドリード・オープン」(スペイン・マドリード/クレーコート/ATP1000・WTA1000)女子シングルス準々決勝で、世界ランキング1位のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)とマルタ・コスチュク(ウクライナ/同36位)が対戦。女王が激戦を制したものの、試合中の“ある行動”が物議を醸した。
問題の場面は、第2セットのタイブレーク、4-5で迎えたサバレンカのサービスで起こった。
ファーストサービスをミスしたサバレンカは審判台に歩み寄り、雨を理由に試合の中断を訴えた。だが、主審はそれほどひどい雨ではないと続行を指示。すると、サバレンカはコートに戻ってセカンドサービスのモーションに入ったものの、「雨が目に入る」と、再びプレーを拒否。そのままベンチに行ってラケットを片付けた。
試合は中断せざるを得なくなったが、これにコスチュクが激怒する。中断後の再開時には、再びファーストサービスからスタートとなるからだ。
「どうしてこんなことが? なぜまたファーストサービスからなの? 彼女は自分でプレーを止めたのよ。誰も止めてないのに」と憤り、サバレンカが自ら中断したにもかかわらず、ファーストサービスから再開されることに異議を唱えた。
だが、コスチュクの必死の抗議は受け入れられず。開閉式屋根が閉まると、サバレンカのファーストサービスから試合再開となった。結局、女王は3つのセットポイントをしのいでタイブレークを制し、7-6(4)、7-6(7)で勝利を確定させた。
すると試合後、コスチュクはサバレンカとの握手を拒否し、審判と軽く挨拶をかわしてコートを去った。ウクライナ出身のコスチュクは、ロシアによる母国への軍事侵攻以降、コート上でも抗議の姿勢を貫き、ロシア・ベラルーシ選手との握手を拒否してきた。この一件の後となればなおさらだろう。
一方のサバレンカは、厳しい試合の中で感情をコントロールできたと、オンコートインタビューで胸を張った。
「大変な戦いで、コンディションも信じられないほど厳しいものでした。テニスの実力ではなく、感情をどうコントロールするかが重要だった。本当によくやったと思うし、あんなに難しい状況で自分をコントロールできたことをとても誇りに思います」
また、中断時の降雨については、「サービスは不可能でした。水が目に入ってきて、続けるのは無理だと感じました」(スペインメディア『Punto de Break』)と試合後に釈明した。
なお、勝ち上がったサバレンカは、準決勝でまたもウクライナ勢のエリーナ・スビトリーナ(同17位)と対戦。第1セットを6-3で先取したサバレンカは、第2セットも猛追を仕掛けてきたスビトリーナを7-5と振り切って勝利。これにより3月の「BNPパリバ・オープン」と「マイアミ・オープン」、そして4月の「ポルシェ・テニス・グランプリ」に続く4大会連続での決勝進出を果たしている。
構成●スマッシュ編集部
【動画】サバレンカがサービスをやめてコスチュクが抗議した場面と両者の試合の模様
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問題の場面は、第2セットのタイブレーク、4-5で迎えたサバレンカのサービスで起こった。
ファーストサービスをミスしたサバレンカは審判台に歩み寄り、雨を理由に試合の中断を訴えた。だが、主審はそれほどひどい雨ではないと続行を指示。すると、サバレンカはコートに戻ってセカンドサービスのモーションに入ったものの、「雨が目に入る」と、再びプレーを拒否。そのままベンチに行ってラケットを片付けた。
試合は中断せざるを得なくなったが、これにコスチュクが激怒する。中断後の再開時には、再びファーストサービスからスタートとなるからだ。
「どうしてこんなことが? なぜまたファーストサービスからなの? 彼女は自分でプレーを止めたのよ。誰も止めてないのに」と憤り、サバレンカが自ら中断したにもかかわらず、ファーストサービスから再開されることに異議を唱えた。
だが、コスチュクの必死の抗議は受け入れられず。開閉式屋根が閉まると、サバレンカのファーストサービスから試合再開となった。結局、女王は3つのセットポイントをしのいでタイブレークを制し、7-6(4)、7-6(7)で勝利を確定させた。
すると試合後、コスチュクはサバレンカとの握手を拒否し、審判と軽く挨拶をかわしてコートを去った。ウクライナ出身のコスチュクは、ロシアによる母国への軍事侵攻以降、コート上でも抗議の姿勢を貫き、ロシア・ベラルーシ選手との握手を拒否してきた。この一件の後となればなおさらだろう。
一方のサバレンカは、厳しい試合の中で感情をコントロールできたと、オンコートインタビューで胸を張った。
「大変な戦いで、コンディションも信じられないほど厳しいものでした。テニスの実力ではなく、感情をどうコントロールするかが重要だった。本当によくやったと思うし、あんなに難しい状況で自分をコントロールできたことをとても誇りに思います」
また、中断時の降雨については、「サービスは不可能でした。水が目に入ってきて、続けるのは無理だと感じました」(スペインメディア『Punto de Break』)と試合後に釈明した。
なお、勝ち上がったサバレンカは、準決勝でまたもウクライナ勢のエリーナ・スビトリーナ(同17位)と対戦。第1セットを6-3で先取したサバレンカは、第2セットも猛追を仕掛けてきたスビトリーナを7-5と振り切って勝利。これにより3月の「BNPパリバ・オープン」と「マイアミ・オープン」、そして4月の「ポルシェ・テニス・グランプリ」に続く4大会連続での決勝進出を果たしている。
構成●スマッシュ編集部
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