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海外テニス

スペインで大規模停電が発生しマドリードOP一時中断。予定された16試合で消化できたのはわずか3試合<SMASH>

中村光佑

2025.04.29

スペイン・ポルトガルの広い地域で原因不明の停電が発生。これによりマドリードOPは予定されていた多くの試合が中断となった。(C)Getty Images

スペイン・ポルトガルの広い地域で原因不明の停電が発生。これによりマドリードOPは予定されていた多くの試合が中断となった。(C)Getty Images

 現地時間4月28日正午ごろ、スペイン全土とポルトガル、フランスの一部を含む広い地域で大規模な停電が発生。これにより連日熱戦が続く男女共催のテニスツアー「ムチュア・マドリード・オープン」(スペイン・マドリード/クレーコート/ATP1000・WTA1000)も同日に予定されていたほぼ全ての試合が中断となった。

『ロイター通信』など各種海外メディアの報道によると、停電の原因はまだはっきりとはわかっておらず、サイバー攻撃が行なわれた可能性も否定できないとのことだ。

 スペインではすぐさま緊急事態宣言を発令。なおスペインの電力会社「Red Electrica」のCEO(最高経営責任者)を務めるエドゥアルド・プリエト氏は記者団に対し、「停電の解決には6時間から10時間かかる可能性がある」と話している。

 今回の停電を受け、「マドリード・オープン」の会場である「カハ・マヒカ」も電力供給が遮断され、今年から導入されている電子ライン判定システムもストップ。2番目に大きいコートのマノロ・サンタナ・スタジアムではコート上空に設置されていたスパイダーカメラが宙に浮いたままの状態となり、さらには会場の一部が完全に暗闇に包まれた。
 
 海外メディア『UBITENNIS』によると、この日は男女シングルス16試合(男子は3回戦、女子は4回戦)が予定されていたが、消化できたのはわずか3試合(女子2試合、男子1試合)のみ。大会中止の決定は、マドリード市長が交通機関の麻痺を理由に、市民に道路の通行を控えるよう警告したことを受けて下されたという。

 停電発生に伴う試合中止について、マドリード・オープンは大会公式SNSで次のように発表した。

「4月28日(月)にスペイン全土で発生した大規模停電の影響を受け、ムチュア・マドリード・オープンは昼の部・夜の部ともに中断となりました。大会運営とは無関係の事情であり、安全確保を理由に、このような決定に至りました」

 すでに首都マドリードを含む一部地域では電力が復旧しつつあり、大会も29日には再開されるという。異例の事態とはなったが、勝ち残っている選手がベストを尽くせることを願いたい。

文●中村光佑

【動画】ズベレフやメドベージェフら、マドリードOP男子シングルス大会5日目のハイライト

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