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世界6位パオリーニがローマ大会初優勝!イタリア女子選手として40年ぶりの快挙「本当にうれしい。みんなに感謝している」<SMASH>

中村光佑

2025.05.18

「イタリア国際」決勝でガウフを破ったパオリーニ。大会後にはキャリアハイの世界4位に浮上することが確定した。(C)Getty Images

 女子テニスツアー公式戦「イタリア国際」(5月6日~18日/イタリア・ローマ/クレーコート/WTA1000)は大会最終日の現地18日にシングルス決勝を実施。第6シードで世界ランキング6位のジャスミン・パオリーニ(イタリア)が、第4シードで同3位のココ・ガウフ(アメリカ)を6-4、6-2で下し、今季初優勝並びにツアー3勝目を飾った。

 シングルスにおけるイタリア人女子選手の同大会優勝は1985年のラファエラ・レッジ氏(元25位)以来、実に40年ぶりの快挙だ。今大会のパオリーニはディアナ・シュナイダー(ロシア/同11位)との準々決勝以外は全てストレート勝ちを収め、決勝でも格上のガウフに快勝。母国ファンの前で、トレードマークである満開の笑顔を弾けさせた。

 ちなみにパオリーニとガウフは今回が4度目の顔合わせで、過去の対戦成績はパオリーニが1勝2敗と負け越しているが、敗れた2試合はいずれもハードコートだった。クレーコートでは今年4月の「ポルシェ・テニス・グランプリ」(ドイツ・シュツットガルト/WTA500)準々決勝で1度対峙しており、この時はパオリーニが6-4、6-3で制して対ガウフ初勝利を挙げていた。

 迎えた決勝戦、試合開始直後の第1ゲームでいきなりブレークに成功したパオリーニは直後の第2ゲームでブレークバックを許すも、続く第3ゲームで再びリードを奪う。得意のフォアハンドが冴えたパオリーニは以降のサービスゲームを全てキープして第1セットを先取した。
 
 第2セットもパオリーニが主導権を掌握。第4ゲームでサービスダウンを喫したものの、リターンゲームでは3度のブレークを果たし、1時間29分で試合を締めた。

 遅咲きのパオリーニにとってはこれが初のクレータイトル獲得。四大大会に次ぐグレードのWTA1000シリーズでの優勝は昨年2月の「ドバイ選手権」(UAE・ドバイ/ハード)以来2度目で、大会後に更新される世界ランキングではキャリアハイの4位に浮上することが確定した。試合後のインタビューでパオリーニは「故郷ローマでこのトロフィーを手にすることができて、本当にうれしい。みんなに感謝している」と簡潔に喜びを語った。

 一方敗れたガウフは前週開催の「マドリード・オープン」(スペイン・マドリード/WTA1000)に次いで2大会連続の準優勝。それでも大会後の世界ランキングでは自己最高位の2位に浮上することが決まった。試合後にガウフは「もっと良いプレーができたはず」と悔しさを滲ませながらも、「今日は彼女が勝つためのプレーができていて、実際勝利にふさわしい内容だったと思う」と素直にパオリーニを称えた。

文●中村光佑

【動画】パオリーニVSガウフの「イタリア国際」女子シングルス決勝ハイライト

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