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海外テニス

「あいつをここから追い出して!」図々しい中継カメラマンの行為に女子テニスのコリンズが怒りの抗議<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.05.23

休憩している選手の目前で撮影するカメラマンに対してコリンズ(写真)は「とんでもなく不適切な行為」と抗議し、主審には「あいつをここから追い出して」と訴えた。(C)Getty Images

休憩している選手の目前で撮影するカメラマンに対してコリンズ(写真)は「とんでもなく不適切な行為」と抗議し、主審には「あいつをここから追い出して」と訴えた。(C)Getty Images

 テニスコートに突き刺さるようなハードヒットを武器に2022年には自己最高となる世界ランキング7位をマークしているダニエル・コリンズ(アメリカ/現46位)は、そのプレースタイルと同じくらい超強気な性格でも知られる選手だ。

 そんな彼女が現在参戦している「ストラスブール国際」(5月18日~24日/フランス・ストラスブール/クレーコート/WTA500)の2回戦で事件は起きた。チェンジエンドの休憩中にコートに入り込んだテレビ中継のカメラマンを容赦なく口撃したのである。

 コリンズは、2021年全米オープン覇者のエマ・ラドゥカヌ(イギリス/同43位)を相手に第1セットを競り合いながらも4-6で落とす。だが、第2セットは立ち上がりから5ゲームを連取するなどアクセル全開で巻き返して6-1とし、セットカウントをイーブンに戻した。

 迎えたファイナルセットは序盤から両者一歩も譲らない接戦となる。その最中に迎えたチェンジエンドでコリンズは給水用のボトルに水を入れるために審判台後方の給水タンクに向かうと、中継のカメラマンがその様子を撮影しようと、水を飲んで休憩しているラドゥカヌの間近を通って近寄って来たのである。

 その様子を見たコリンズは「水が欲しいの。今は交代の時間よ。(カメラマンが)そんなに近くにいる必要はないし、エマ(ラドゥカヌ)の前にいる必要もないわ。とんでもなく不適切な行為よ。距離を置くのはそんなに難しいことじゃないわ」とカメラマンを叱責し、ラドゥカヌには近くで語気を荒げたことに対して「ごめんなさい」と一言。そして主審には「あいつ(カメラマン)をここから追い出して」と伝えた。
 
 コリンズはこの怒れる感情を戦いのエネルギーに変換したのか、その後はポイントを重ねてトータル6-3でラドゥカヌを振り切り勝利。2大会ぶりに準々決勝へと駒を進めた。

 試合後、「私はおとなしくないし、温厚でもない。私は静かに人生を歩むような人間ではないし、成功することを望んでいる。そして成功するためには何が必要かわかっているし、このレベルでは競争しなければならない」と自身の考えを口にしたコリンズ。

 今年1月の全豪オープンでは、地元選手に勝利したことで一部の観客からブーイングを浴びたが、その際にはキスするポーズで応戦。そうした態度から「生意気な選手」と批判する声も少なくなく、気性の荒いジョン・マッケンロー(アメリカ)と比較されたりもする。

 とはいえ、トラブルが起きたシーンを見る限りでは、コリンズを撮影するためにカメラマンは給水するラドゥカヌのすぐ近くに陣取っているのも事実で、それが礼を逸した行為と映ったのもうなずける。

 なお、現地22日に予定されていた準々決勝では対戦相手のアンナ・カリンスカヤ(ロシア/同30位)が棄権したためコリンズは不戦勝で4強入り。準決勝ではリュドミラ・サムソノワ(ロシア/19位)と対戦することが決まった。

構成●スマッシュ編集部

【動画】休憩中に近づいて来たカメラマンを叱責するコリンズ

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