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海外テニス

西岡良仁が全仏OP初戦で途中棄権。大会前からの腰の不調に「案の定、痛くなった」と無念の決断<SMASH>

中村光佑

2025.05.27

全仏オープン1回戦でポピリンと対戦した西岡は、第3セットの序盤で腰痛が悪化しプレーを断念した。(※写真は今月初旬のイタリア国際)。(C)Getty Images

全仏オープン1回戦でポピリンと対戦した西岡は、第3セットの序盤で腰痛が悪化しプレーを断念した。(※写真は今月初旬のイタリア国際)。(C)Getty Images

 テニス四大大会「全仏オープン」は現地5月26日に大会2日目を迎え、男子シングルス1回戦で元世界ランキング24位の西岡良仁(現77位)と第25シードのアレクセイ・ポピリン(オーストラリア/同25位)が対戦。西岡が第3セット途中で腰痛により棄権し、無念の初戦敗退となった。

 今季は左肩痛に悩まされている29歳の西岡。3月下旬の「マイアミ・オープン」(ATP1000)に出場後、同箇所のケガで戦列を離れ、今月初旬の「イタリア国際」(ATP1000)で約1カ月半ぶりに実戦に復帰していた。

 クレーコートシーズンで1試合しかこなせず状態が不安視されていた西岡だったが、全仏オープンには予定通り出場。1回戦では昨年8月の「ナショナルバンク・オープン」で四大大会に次ぐマスターズ1000シリーズ初優勝を飾り、現在トップ30につける25歳のポピリンと対戦した。

 試合は序盤からサービスキープが続く緊迫の展開。西岡は持ち前の安定感のあるストロークでポイントを重ねていったが、5-5で迎えた第11ゲームでミスが続き、痛恨のサービスダウン。接戦の末に5-7で第1セットを落とすと、セット間にメディカルタイムアウトを取得し、腰付近の手当てを受けた。

 プレーを続行した西岡は第2セットも中盤まで我慢強くプレーしたものの、第7ゲームで均衡を破られ、4-6でこのセットを失って早くも2セットダウン。そして第3セットの第3ゲームをキープして2-1としたところで西岡が途中棄権を申し入れ、試合終了となった。
 
 幸い左肩は痛くならなかったものの、今度は「腰を痛めてしまった」と西岡。試合後に応じたWOWOWのインタビューではリタイアの理由をこう説明している。

「2日前から腰が痛くて、スタートの1ゲーム目から腰に変な感覚がありました。痛くなってくるのかなとは思っていたのですが、案の定そうなってしまいました。メディカルタイムアウトを取って痛み止めを飲んでからは少し良くなりましたが、3セット目の1-1の30-30のポイントでまた腰がかなり痛くなってしまい、続行は難しいと判断しました」

 それでも「肩が痛くならなかったのはかなりポジティブな点だと思います」と西岡は前を向く。来年のクレーシーズンを見据えつつ、こう続けた。

「万全な状態で試合ができなかったので何とも言えないですが、今日の試合では色々とできたポイントも多かったですし、来年のクレーシーズンに向けてうまくいきそうだと思えるところもあったので、そこを忘れないようにしつつ、スタートでケガがなければまたいいクレーシーズンを送れるのではないかと思っています」

 そして最後には次なる芝シーズンへ向け、こう締めくくった。「腰や肩に問題なければ、来週から芝シーズンをスタートしたいと思っています。昨年の芝シーズンはかなり良かったので、今季もまた芝でしっかりと試合ができればいいかなと思います」

 ケガに泣いたクレーシーズンの悔しさを芝シーズンで晴らせるか。西岡の再起を期待したい。

文●中村光佑

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