初夏の北海道で、女子テニスのITF(国際テニス連盟)ワールドツアーが2週連続で開催されている。その第1週にあたる「大東建託オープン supported by Square Plus Week1」(W15/賞金総額1万5000ドル/ハードコート)のシングルス決勝が6月22日、札幌市の平岸庭球場で行なわれ、吉本菜月(筑波大学)がキム・ユジン(韓国)に4-6、6-2、6-4で逆転勝利。見事優勝を飾った。
ITFツアーは、WTAツアーの下部カテゴリーに位置し、なかでもW15大会は最も低いグレードに分類される。世界を目指す若手選手たちにとっては、まさに登竜門的な大会だ。
この「大東建託オープン」は、杉山愛氏、中村藍子氏、森上亜希子氏ら日本女子テニス界のレジェンドが運営する一般社団法人「Square Plus」が主催。会場を変えずに2連続で開催される札幌大会は、選手にとって移動の負担が少なく、遠征費の削減にもつながる。そのため、より多くのプレーヤーが参戦しやすい環境が整っている。
2023年のインカレ女王である吉本は、昨年ヒジのケガにより戦列を一時離脱し、手術を経て秋に復帰した。今年はITFツアーでも少しずつ結果を残してランキングを回復させ、今大会では本戦からの出場を果たした。2回戦では19歳のホープ西村佳世を破り、3回戦では第3シードの小林ほの香を下している。さらに、準決勝では昨年のインカレ覇者、山口花音とフルセットの接戦を制し、決勝へと駒を進めていた。
そして決勝は、20歳のキム・ユジンとノーシード同士の顔合わせに。第1セットは第7ゲームでブレークを許したものの、直後の第8ゲームでブレークバックに成功。しかし、続く第9ゲームで4度のデュースの末にサービスを落とし、4-6で先行を許す展開となった。
第2セットでは、吉本が3ゲーム連取で流れを変えると、以降も安定したサービスキープを続け、第8ゲームで再びブレークに成功。6-2でセットを奪い返し、試合を振り出しに戻す。
勝負のファイナルセットは、互いにブレークが続く緊迫した展開に。流れがどちらに転ぶかわからない中、吉本は5-4で迎えた第10ゲームで値千金のブレークに成功し、6-4で勝利。今季のITFツアー初優勝を果たし、通算2度目のシングルスタイトルを手にした。
試合後、吉本は「このレベルでの試合に身体も慣れ、試合勘が戻ってきたと思います。テニスが良くなってきているので、まずは来週も優勝を目指し、上のレベルにも挑戦して、さらに成長できるように頑張りたいです」と次なる飛躍に向け意気込みを語った。
なお、前日に行なわれたダブルス決勝では、第4シードの宮田萌芳/中島美夢が、韓国のイム・ヒアレ/チャン・ガウルを6-3、6-4で下して優勝。中島はITFダブルス3勝目、宮田にとってはうれしい初タイトルとなった。
◆シングルス決勝結果
〇吉本菜月(筑波大学) 4-6 6-2 6-4 キム・ユジン(韓国)●
◆ダブルス決勝結果
〇宮田萌芳/中島美夢(早稲田大学/昭和化工)[4] 6-3 6-4 イム・ヒアレ/チャン・ガウル(韓国)●
※[ ]内の数字はシード順位
構成●スマッシュ編集部
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2023年のインカレ女王である吉本は、昨年ヒジのケガにより戦列を一時離脱し、手術を経て秋に復帰した。今年はITFツアーでも少しずつ結果を残してランキングを回復させ、今大会では本戦からの出場を果たした。2回戦では19歳のホープ西村佳世を破り、3回戦では第3シードの小林ほの香を下している。さらに、準決勝では昨年のインカレ覇者、山口花音とフルセットの接戦を制し、決勝へと駒を進めていた。
そして決勝は、20歳のキム・ユジンとノーシード同士の顔合わせに。第1セットは第7ゲームでブレークを許したものの、直後の第8ゲームでブレークバックに成功。しかし、続く第9ゲームで4度のデュースの末にサービスを落とし、4-6で先行を許す展開となった。
第2セットでは、吉本が3ゲーム連取で流れを変えると、以降も安定したサービスキープを続け、第8ゲームで再びブレークに成功。6-2でセットを奪い返し、試合を振り出しに戻す。
勝負のファイナルセットは、互いにブレークが続く緊迫した展開に。流れがどちらに転ぶかわからない中、吉本は5-4で迎えた第10ゲームで値千金のブレークに成功し、6-4で勝利。今季のITFツアー初優勝を果たし、通算2度目のシングルスタイトルを手にした。
試合後、吉本は「このレベルでの試合に身体も慣れ、試合勘が戻ってきたと思います。テニスが良くなってきているので、まずは来週も優勝を目指し、上のレベルにも挑戦して、さらに成長できるように頑張りたいです」と次なる飛躍に向け意気込みを語った。
なお、前日に行なわれたダブルス決勝では、第4シードの宮田萌芳/中島美夢が、韓国のイム・ヒアレ/チャン・ガウルを6-3、6-4で下して優勝。中島はITFダブルス3勝目、宮田にとってはうれしい初タイトルとなった。
◆シングルス決勝結果
〇吉本菜月(筑波大学) 4-6 6-2 6-4 キム・ユジン(韓国)●
◆ダブルス決勝結果
〇宮田萌芳/中島美夢(早稲田大学/昭和化工)[4] 6-3 6-4 イム・ヒアレ/チャン・ガウル(韓国)●
※[ ]内の数字はシード順位
構成●スマッシュ編集部
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