初夏の北海道で、国際テニス連盟が公認する女子テニスのITFツアー「大東建託オープン2025 supported by Square Plus 札幌大会」が2週連続で開催された。その「Week2」(ハードコート/W15)は6月29日に札幌市・平岸庭球場で最終日を迎え、シングルス決勝を実施。ノーシードで筑波大学4年生の吉本菜月(世界ランク1220位)が第5シードの宮本愛弓(811位)を6-1、6-0で破り、「Week1」から2週続けての優勝を飾った。
ITFツアーはWTAツアーの下部ツアーに当たり、その中でもW15大会は一番低いグレードとあって、世界を目指す若手の登竜門的な位置付けとなっている。
この「大東建託オープン」は、杉山愛、中村藍子、森上亜希子各氏ら日本女子のレジェンドたちが運営する一般社団法人「Square Plus」が主催する大会。今年は富山、福井、大阪、札幌でW15の大東建託OPを計5大会開催しており、特に札幌大会は同会場で2週続けて行なわれるため、選手にとって移動の負担が少なく、遠征費の削減にもつながる。そのため、より多くの若手が参戦しやすい環境が整っている。
シングルス決勝は、前週にITFツアー2勝目を挙げた吉本と、23年10月以来のタイトルを狙う宮本の対戦。前週からの好調を持続した吉本は今大会1セットも落とさずに決勝まで勝ち上がっており、決勝でも勢いの差がそのまま出た。立ち上がりから吉本は一気に5-0まで突っ走り、1つサービスダウンしたものの6-1で第1セットを先取。
第2セットはデュースを何度も繰り返す緊迫したゲームが続いたが、最後にポイントを手にしたのは「楽しみというポジティブな気持ちで臨めた」という吉本だった。相手のスライスやネットプレーにも動じず、大事な場面でも積極的にプレー。宮本はブレークポイントを3本握るもモノにできず、逆に吉本は5本中3本ブレークに成功し、6-0でセットを連取した。スコアの割には1時間11分と競った試合だった。
吉本は2021年に全日本ジュニアで準優勝し、22年に筑波大に入学。23年には川口のW15でITFツアー初挑戦&初優勝の離れ業をやってのけ、インカレ女王の座にも就いた逸材だ。しかし昨年はヒジのケガで年頭から戦列を離れ、6月にボルトを入れる手術を受けて、秋に国内の大会で復帰した。そして今年は3月からITFツアーにも再挑戦し、先週の札幌大会第1週で復活優勝!
今週はそのダメージもあったそうだが、「最後までちゃんと動けて、しかも優勝でき、今まで味わったことのないうれしさです」と笑顔を見せた。大学卒業後にはプロになるという吉本。「2年以内にグランドスラム出場を目指しているので、ここでの優勝は絶対と思っていた」と力強い言葉を口にして未来を見据えた。
なお、前日に行なわれたダブルス決勝は、ワイルドカード(主催者推薦)で出場した添田栞菜/内島舞子が第3シードのチェ・オンユ/ジャン・イン(韓国/中国)をフルセットの末に破り優勝。18歳の添田、21歳の内島とも単複を通じてITFツアー初タイトルを手にした。
◆シングルス決勝結果
〇吉本菜月(筑波大学) 6-0 6-1 宮本愛弓(フリー)[5]●
◆ダブルス決勝結果
〇添田栞菜/内島舞子(横須賀ダイヤランドTC/日本)[WC] 6-7(2) 6-1【10-8】チェ・オンユ/ジャン・イン(韓国/中国)[3]●
※[ ]内の数字はシード順位
構成●スマッシュ編集部
【画像】吉本菜月はじめ、「全日本テニス選手権99th」で熱戦を繰り広げた選手たちの厳選写真!
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ITFツアーはWTAツアーの下部ツアーに当たり、その中でもW15大会は一番低いグレードとあって、世界を目指す若手の登竜門的な位置付けとなっている。
この「大東建託オープン」は、杉山愛、中村藍子、森上亜希子各氏ら日本女子のレジェンドたちが運営する一般社団法人「Square Plus」が主催する大会。今年は富山、福井、大阪、札幌でW15の大東建託OPを計5大会開催しており、特に札幌大会は同会場で2週続けて行なわれるため、選手にとって移動の負担が少なく、遠征費の削減にもつながる。そのため、より多くの若手が参戦しやすい環境が整っている。
シングルス決勝は、前週にITFツアー2勝目を挙げた吉本と、23年10月以来のタイトルを狙う宮本の対戦。前週からの好調を持続した吉本は今大会1セットも落とさずに決勝まで勝ち上がっており、決勝でも勢いの差がそのまま出た。立ち上がりから吉本は一気に5-0まで突っ走り、1つサービスダウンしたものの6-1で第1セットを先取。
第2セットはデュースを何度も繰り返す緊迫したゲームが続いたが、最後にポイントを手にしたのは「楽しみというポジティブな気持ちで臨めた」という吉本だった。相手のスライスやネットプレーにも動じず、大事な場面でも積極的にプレー。宮本はブレークポイントを3本握るもモノにできず、逆に吉本は5本中3本ブレークに成功し、6-0でセットを連取した。スコアの割には1時間11分と競った試合だった。
吉本は2021年に全日本ジュニアで準優勝し、22年に筑波大に入学。23年には川口のW15でITFツアー初挑戦&初優勝の離れ業をやってのけ、インカレ女王の座にも就いた逸材だ。しかし昨年はヒジのケガで年頭から戦列を離れ、6月にボルトを入れる手術を受けて、秋に国内の大会で復帰した。そして今年は3月からITFツアーにも再挑戦し、先週の札幌大会第1週で復活優勝!
今週はそのダメージもあったそうだが、「最後までちゃんと動けて、しかも優勝でき、今まで味わったことのないうれしさです」と笑顔を見せた。大学卒業後にはプロになるという吉本。「2年以内にグランドスラム出場を目指しているので、ここでの優勝は絶対と思っていた」と力強い言葉を口にして未来を見据えた。
なお、前日に行なわれたダブルス決勝は、ワイルドカード(主催者推薦)で出場した添田栞菜/内島舞子が第3シードのチェ・オンユ/ジャン・イン(韓国/中国)をフルセットの末に破り優勝。18歳の添田、21歳の内島とも単複を通じてITFツアー初タイトルを手にした。
◆シングルス決勝結果
〇吉本菜月(筑波大学) 6-0 6-1 宮本愛弓(フリー)[5]●
◆ダブルス決勝結果
〇添田栞菜/内島舞子(横須賀ダイヤランドTC/日本)[WC] 6-7(2) 6-1【10-8】チェ・オンユ/ジャン・イン(韓国/中国)[3]●
※[ ]内の数字はシード順位
構成●スマッシュ編集部
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