専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
海外テニス

【伊達公子】上半期に活躍した10代選手たち。男子テニスはイタリアが強化に成功<SMASH>

伊達公子

2025.07.11

「時代が動くのは早いですね」と言う伊達公子さん。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

「時代が動くのは早いですね」と言う伊達公子さん。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 前回の女子テニスに続き、今回は男子テニスの2025年上半期を振り返りたいと思います。まず、注目された若手の1人は、ジョアオ・フォンセカ(ブラジル/世界ランク57位/18歳)でしょう。昨年のネクストジェン優勝者で、今年2月にはツアー初タイトルを獲得しました。

 18歳で57位は早いですね。この年代でツアー優勝できるということは、1週間を戦い抜けるということですから、ツアーレベルでも期待できます。クレーコーターでスピン系の印象ですが、ハードコートでも十分に通用するでしょう。特にアメリカではスローハードもありますから。クレーコートが得意なアルカラスとの対戦は、今後面白いかもしれません。

 19歳のヤクブ・メンシク(チェコ/同17位)はグレード1000のマイアミ・オープンでツアー初優勝しています。やはりチェコから出て来たなという感じですね。チェコは常に上位選手を輩出していますので、本当に環境がいいんでしょう。チェコの内情は詳しくはわかりませんが、日本が参考にできる点があるのではないかと常々思っている国です。

 国で言えば、最も勢いがあるのはイタリアです。1位のヤニック・シナーに加えて、ロレンツォ・ムゼッティが6位にまで上がってきました。イタリアは強化に成功していますね。トップ100に9名入っています。イタリア国内のチャレンジャーが年間17大会あり、他国に行かなくてもポイントを稼げる環境が要因の1つだと思います。
 
 全豪オープンの2回戦でメドベージェフを破ってベスト16入りを果たした、ラーナー・ティエン(アメリカ/同68位)も19歳です。

 ビッグ4がジョコビッチだけとなった現在の男子テニス界をリードしているのは、20代前半のシナーやアルカラス。ズベレフなどの20代後半の選手が飛びこされた印象ですが、すでに10代の選手が台頭してくるとは、時代が動くのは早いですね。

 下半期には全米オープンがありますから、前述したアメリカのティエンだけでなく、トップ10にいる20代後半のテイラー・フリッツやトミー・ポール、22歳のベン・シェルトン(同12位)の母国での活躍も期待できそうです。

 現在のトップグループ、その下の年代の成長、20代後半グループの踏ん張りを見たり、国ごとの選手強化方法に目を向けてみると、下半期も興味深くテニス観戦ができるのではないでしょうか。

文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン

【画像】ウインブルドン 2025 を戦う男子トップ選手たちの厳選フォト

【画像】カルロス・アルカラスが全仏オープン2連覇を達成!試合後の笑顔溢れる様子を特集!

【画像】世界ランキング1位のシナーがズベレフをストレートで破り大会2連覇を達成!
 

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号

  • soccer_digest

    7月10日(木)発売!

    定価:800円 (税込)
  • world_soccer_digest

    7月17日(木)発売

    定価:890円 (税込)
  • smash

    7/18(金)発売!

    定価:800円 (税込)
  • dunkshot

    7月25日(金)発売

    定価:1100円 (税込)
  • slugger

    7月24日(木)発売

    定価:1100円 (税込)