男子テニスツアー「マイアミ・オープン」(3月19日~30日/アメリカ・マイアミ/ハードコート/ATP1000)は大会最終日の現地30日にシングルス決勝を実施。期待の新星として注目を集めている19歳のヤクブ・メンシク(チェコ/世界ランキング54位)が、第4シードで元世界1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア/同5位)を7-6(4)、7-6(4)で下し、殊勲のツアー初優勝を飾った。
当時18歳で出場した昨年2月の「カタール・オープン」(ATP250)で自身初のツアー決勝進出を果たしたメンシクは、今大会にノーシードで参戦。先日の「BNPパリバ・オープン」(ATP1000)でマスターズ初優勝を飾った第6シードのジャック・ドレイパー(イギリス/7位)を初戦で破ると、以降も4回戦での不戦勝を挟みながら怒涛の快進撃を見せ、準決勝では第3シードのテイラー・フリッツ(アメリカ/同4位)に競り勝って初のマスターズ決勝へと駒を進めていた。
迎えた決勝でメンシクは昨年10月の「ロレックス上海マスターズ」(ATP1000)準々決勝で敗れていた37歳のジョコビッチと対戦。現地時間15時頃に予定されていたこの試合は悪天候により約5時間半遅れでのスタートとなったが、「憧れの存在」を相手にティーンエイジャーとは思えない落ち着いたゲーム運びを見せた19歳が記念すべき勝利をつかみ取った。
序盤の第2ゲームでジョコビッチのミスに乗じてブレークを果たしたメンシクは、第6ゲームから3ゲームを連取されてイーブンとされるも大崩れせず、タイブレークでは5連続ポイントを奪うなど主導権を掌握。ジョコビッチの追撃を振り切って接戦の末に第1セットを先取すると、再びシーソーゲームとなった第2セットでもタイブレークを制し、2時間3分の熱戦をものにした。
ツアー初タイトルを四大大会に次ぐグレードのマスターズ1000シリーズで獲得するという離れ業をやってのけたメンシク。19歳210日での同カテゴリー優勝は男子選手史上9番目の若さで、「マイアミ・オープン」では2022年に18歳で頂点に立ったカルロス・アルカラス(スペイン/現3位)に次いで史上2番目に若い優勝者となった。
ジョコビッチとのリベンジマッチを制して戴冠を果たしたメンシクはオンコートインタビューでプレー内容を振り返りつつ、心からの喜びをこう表現した。
「決勝で彼(ジョコビッチ)を倒すことほど困難なことはない。でも今日は非常に良いプレーができたし、自分の時間が来たとも感じた。これまでのラウンドと同様に試合に集中しようと心掛けた」
「正直なところ、何と言っていいかわからない。とにかく信じられない気持ち。おそらく今日は人生で最も大きな日になったと思うが、本当に素晴らしいプレーができてよかった。プレッシャーを感じることなく試合に臨めた。本当に幸せな気分だ。これから優勝したことへの実感が湧いてくると思う」
なおメンシクは大会後に更新される世界ランキングでキャリアハイの24位に浮上することが確定。一方敗れたジョコビッチは史上最多7度目のマイアミ優勝を逃すとともに、節目のツアー100勝もお預けとなった。
文●中村光佑
【動画】メンシクVSジョコビッチの「マイアミ・オープン」決勝ハイライト
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当時18歳で出場した昨年2月の「カタール・オープン」(ATP250)で自身初のツアー決勝進出を果たしたメンシクは、今大会にノーシードで参戦。先日の「BNPパリバ・オープン」(ATP1000)でマスターズ初優勝を飾った第6シードのジャック・ドレイパー(イギリス/7位)を初戦で破ると、以降も4回戦での不戦勝を挟みながら怒涛の快進撃を見せ、準決勝では第3シードのテイラー・フリッツ(アメリカ/同4位)に競り勝って初のマスターズ決勝へと駒を進めていた。
迎えた決勝でメンシクは昨年10月の「ロレックス上海マスターズ」(ATP1000)準々決勝で敗れていた37歳のジョコビッチと対戦。現地時間15時頃に予定されていたこの試合は悪天候により約5時間半遅れでのスタートとなったが、「憧れの存在」を相手にティーンエイジャーとは思えない落ち着いたゲーム運びを見せた19歳が記念すべき勝利をつかみ取った。
序盤の第2ゲームでジョコビッチのミスに乗じてブレークを果たしたメンシクは、第6ゲームから3ゲームを連取されてイーブンとされるも大崩れせず、タイブレークでは5連続ポイントを奪うなど主導権を掌握。ジョコビッチの追撃を振り切って接戦の末に第1セットを先取すると、再びシーソーゲームとなった第2セットでもタイブレークを制し、2時間3分の熱戦をものにした。
ツアー初タイトルを四大大会に次ぐグレードのマスターズ1000シリーズで獲得するという離れ業をやってのけたメンシク。19歳210日での同カテゴリー優勝は男子選手史上9番目の若さで、「マイアミ・オープン」では2022年に18歳で頂点に立ったカルロス・アルカラス(スペイン/現3位)に次いで史上2番目に若い優勝者となった。
ジョコビッチとのリベンジマッチを制して戴冠を果たしたメンシクはオンコートインタビューでプレー内容を振り返りつつ、心からの喜びをこう表現した。
「決勝で彼(ジョコビッチ)を倒すことほど困難なことはない。でも今日は非常に良いプレーができたし、自分の時間が来たとも感じた。これまでのラウンドと同様に試合に集中しようと心掛けた」
「正直なところ、何と言っていいかわからない。とにかく信じられない気持ち。おそらく今日は人生で最も大きな日になったと思うが、本当に素晴らしいプレーができてよかった。プレッシャーを感じることなく試合に臨めた。本当に幸せな気分だ。これから優勝したことへの実感が湧いてくると思う」
なおメンシクは大会後に更新される世界ランキングでキャリアハイの24位に浮上することが確定。一方敗れたジョコビッチは史上最多7度目のマイアミ優勝を逃すとともに、節目のツアー100勝もお預けとなった。
文●中村光佑
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